今回は、2020年6月23日(火)、米国のテキサス州フロイド郡サウス・プレインズにある原油生産施設で落雷によってタンクが火災になった事故を紹介します。
< 発災施設の概要 >
■ 発災があったのは、米国のテキサス州(Texas)フロイド郡(Floyd)サウス・プレインズ(South Plains)にある原油生産施設である。
■ 事故があったのは、原油生産施設のタンクである。
< 事故の状況および影響 >
事故の発生
■ 2020年6月23日(火)、原油生産施設のタンクに落雷があり、火災になった。
■ サウス・プレインズは一晩中、強風に加え、激しい雷雨と雹(ひょう)に襲われていた。
■ 発災に伴い、ポストにあるボランティア型消防署が出動した。
■ 消防隊が現場に到着したときには、タンク設備は大きな火災になっていた。消防隊は6月23日(火)の午前1時30分頃から朝の午前9時頃まで炎と戦った。
■ 事故に伴う負傷者はいなかった。
被 害
■ 原油生産施設内のタンクが複数基、火災で損壊した。
■ 事故に伴う負傷者の発生はない。
< 事故の原因 >
■ 事故の原因は落雷である。
< 対 応 >
■ ボランティア型消防署は、落雷後に火災になった原油生産施設のタンクへの対応を行った後、ソーシャルメディアに火災写真を投稿した。
補 足
■「テキサス州」(Texas)は、米国の南部に位置し、人口約2,900万人の州である。
「フロイド郡」(Floyd)は、テキサス州の北部に位置し、人口約6,500人の郡である。フロイド郡は、テキサス州から北のミネソタ州に伸びる米国の“風の回廊” と呼ばれる場所にあり、風力発電に最適な地域で、数多くの風力発電設備が設置されている。
「サウス・プレインズ」(South Plains)は、フロイド郡の北方にある自治体が管理していない集落である。
なお、テキサス州では同じ日の6月23日(火)にパーカー郡で原油生産関連施設で落雷によるタンク火災が起きている。
■ 発災した「原油生産施設の所有者」は報じられておらず、分からない。
■ 「発災タンク」は、被災写真が報じられているが、タンク仕様は分からない。また、場所を特定できる情報がなく、グーグルマップで調べても分からない。
所 感
■ 今回の事故は状況がはっきりしない。印象としては、テキサス州で同じ日(6月23日)に落雷事故のあった「米国テキサス州の原油生産関連施設で落雷によるタンク火災」または「米国カンザス州の原油生産施設のタンクが落雷で爆発・火災」(2020年6月19日)
と類似事例ではないかと思う。
■ これまでの事例だと、原油生産施設や塩水処理設備のタンク火災における消火戦略は不介入戦略をとることが多かった。また、今回の事故では、もともと風力発電に向いた地域の上にさらに強風が重なり、タンクは激しく燃えているようだ。消火までに7時間半の時間を費やしているので、油タンクが主だったとみられる。
備 考
本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。
・Kcbd.com, Lightning strikes tank battery early Tuesday, Post Volunteer Fire Dept. responds, June 23, 2020
後 記: 今回の事故は「米国テキサス州の原油生産関連施設で落雷によるタンク火災」を調べていて分かった事例です。同じ発災日ですので、初めは同じ事例だと思っており、事故内容を誤って報じられているのかなと思っていました。(同じ事故を伝える報道記事であっても、メディアによって差があるのは、よくあることです) 結局、別な違う事故だというのが分かりましたが、事故を報じたのは1社のみでした。事故情報としては内容が深くないのですが、せっかく分かったので、当ブログに紹介することとしました。
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