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2020年5月25日月曜日

海老名市で水道の貯水槽が破裂、水が流出して車3台が傷つく


 今回は、 2020513日(水) 、神奈川県海老名市にある商業施設のショッパーズプラザ海老名の屋外に設置されていた水道用の貯水槽が突然、破裂して、大量の水が流出した事故を紹介します。
(写真はMsn.comから引用) 
< 発災施設の概要 >
■ 発災があったのは、神奈川県海老名市中央にある商業施設のショッパーズプラザ海老名である。

■ 事故はショッピングセンターの屋外に設置されていた水道用のFRP製貯水槽で、高さ約4m×幅9m×奥行7m、容量150KLである。
              海老名市のショッパーズ海老名付近(矢印が発災場所)  (写真はGoogleMapから引用)
<事故の状況および影響 >
事故の発生
■ 2020年5月13日(火)午後1時30分頃、ショッピングセンターの屋外にある貯水槽が、突然、破裂した。

■ 目撃した人によると、「滝のように、たぁーっと」流れ、貯水槽がめちゃめちゃに壊れてという。

■ 貯水槽の中に貯められていた大量の水が勢いよく周囲に流れ出し、近くの駐車場のフェンスがなぎ倒され、停めてあった車3台が押し流され、互いにぶつかり、ドアミラーなどが破損した。

■ 警察には「ボーンと音がした。貯水槽が壊れて道路に水があふれている」という110番通報があった。

■ 事故に伴う負傷者はいなかった。

■ 貯水槽の容量は150KLであるが、当時、どのくらいの量の水が入っていたかはわからないという。また、13日(水)は貯水槽やその周辺で作業などは行われておらず、警察が破裂した原因や詳しい状況を調べている。

■ インターネットでは、報道された動画が投稿されている。
 (写真はYoutube.comから引用)
被 害 
■ 水道の貯水槽1基が損壊した。

■ 大量の水が流出し、車3台が押し流されて互いにぶつかり、損傷した。

■ 負傷者は出なかった。
(写真はTwitter.comから引用)
 (写真はTwitter.comから引用)
(写真はYoutube.comから引用)
< 事故の原因 >
■ 事故原因は調査中である。

< 対 応 >
■ 写真を見ると、事故のあった貯水槽は搬出されているようだが、どのような対処が行われているのかは不詳である。
 (写真はPbs.twning.comから引用)
                                  撤去作業   写真はTrendsmap.comから引用)
補 足
     神奈川県海老名市の位置  (図はKotobank.jpから引用)
■「神奈川県」は、日本の関東地方に位置する人口約920万人の都市である。
「海老名市」(えびな・し)は、神奈川県の県央地域に位置する人口約134,000人の都市である。

■「ショッパーズプラザ海老名」は神奈川県海老名市中央三丁目にあるショッピングセンターで、1984年に開業した。

■「貯水槽」(受水槽)は水道水を貯めておくタンクで、通常、FRPと呼ばれている繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)で製作されたものが多い。細かくは強化材として使用される繊維の種類によって細分化され、グラスファイバー(ガラス繊維)を使ったG-FRP、カーボンファイバー(炭素繊維)で作られたC-FRPなどがあるが、FRP製の貯水槽には不飽和ポリエステル樹脂をグラスファイバーで強化したG-FRPが一般的である。
     貯水槽の構造例  (写真はGoogleMapから引用)
 過去には、半永久的に耐久性があるといわれたFRPであるが、実際には紫外線や水の消毒に使用される塩素に長期にさらされることによる劣化や接合部のパッキンの劣化などから、一般的な耐用年数は15年とされる。耐用年数を過ぎている場合、以前は取替えてしまうことが普通だったが、FRP製のものは処理がむずかしく、環境上の問題もあり、最近は強化・延命する特殊工法による補修・修理を行うことが多くなっている。
 貯水槽の構造例を図に示す。パネルは平板や円弧などいろいろな型式が用いられているが、事故のあったパネルは円弧型とみられる。貯水槽の大きさは、高さ約4m×幅9m×奥行7mと報じられている。この寸法の容量は252㎥である。メディアによって事故の貯水槽が300トン(300㎥)と報じているところもあったが、寸法からすれば容量が大きすぎるので、150KLと報じている方をとった。
                        事故前の貯水槽  (写真はGoogleMapから引用)
所 感 
■ 貯水槽の事故原因は分かっていない。
 破損状況を被災写真で見ると、パネル接合部からの漏れによって起こったのではなく、パネル自体が微小割れを起点にして一気に割れに進展していったのではないかと感じる。貯水槽の定期検査や補修はどのようになっていたのだろう。

■ 今回の事故では負傷者がいなかったが、大量(容量は150KLであるが、流出した量は不詳)の水が一気に流出しているので、そばに人がいたら、ケガをしただろう。実際、貯水槽の外側に設置されていたフェンスや駐車場のフェンスが倒されているので、相当な力である。2011年4月に起こった「消火用水タンクが破裂して死者2名の事故」では、鋼製の水タンクが破裂し、容量1,100KLのタンクから水が一気に流出し、2名の死者を出した事例がある。

備 考
 本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。
  ・News.tv-asahi.co.jp,  「ボーンと音が」貯水槽が破裂 道路水浸し 車も・・・,  May  13,  2020
    ・Pikarinnews.net,  ダイエー海老名店の貯水槽が破裂する事故 海老名市,  May  13,  2020
    ・Msn.com,  貯水タンク破裂で大量の水 車同士がぶつかる被害も,  May  14,  2020
    ・Youtube.com,  ボーンと音が」貯水槽が破裂 道路水浸し 車も・・・ ,  May  13,  2020


後 記: 今回の事故の一報を目にしたとき、思い出したのは、 「消火用水タンクが破裂して死者2名の事故」(20114月)です。当時、世の中には、思いもよらない事故が起こると感じましたが、まさか日本において大型の貯水槽が破裂する事故が起こるとは皮肉なものです。米国では、原油・天然ガス生産井において塩水タンクが爆発・火災を起こす事例が少なくありませんが、他人事でなく、日本でも、水だから安全だとはいえないなと考えながらまとめました。

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