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2013年6月19日水曜日

米国テキサス州でまた落雷によるタンク火災

 今回は、2013年5月22日、米国テキサス州ジェファーソン郡にある石油タンク施設の貯蔵タンクに落雷があり、火災となった事故を紹介します。
テキサス州ジェファーソン郡で火災のあったタンク施設 
 (写真は12NewsNow.comから引用)
本情報はつぎのようなインターネット情報に基づいてまとめたものである。
  ・KFDM.com, Lightning Sparked a Tank Fire,  May 22,  2013
    ・KFDM.com, Lightning Sparks Storage Tank Fire; Storm Leads to Power Outages,  May 22,  2013 
  ・Fox4Beaumont.com,  Tank Catches Fire in Jefferson County, May 22,  2013    
  ・12NewsNow.com, Lightning Sparks Tank Fire in Jefferson County, May 22,  2013 

 <事故の状況> 
■  2013年5月22日(水)、米国テキサス州にあるタンク施設で落雷による火災があった。事故があったのは、テキサス州ジェファーソン郡の高速73号線とラブレ通りの近くにある石油タンク施設で、貯蔵タンクの1基に落雷があり、火災となった。
矢印付近がジェファーソン郡の発災場所 
■ 22日の朝、ハリケーン並みの嵐がジェファーソン郡を通過していった。嵐は風が強く、落雷も激しかった。嵐の通過によって約2,000世帯が停電し、電力会社のエンタジー社は復旧作業に追われた。
                 黒煙を上げる火災現場   (写真は12NewsNow.com から引用) 
駆けつける消防車
(写真はFox4Beaumont.com から引用)
■ 火災は午前8時頃に起こったという。火災に伴い、近隣のボランティア型消防署が出動して対応した。出動したのは、ハムシャー消防署、ラブレ-ハネット消防署、ウィニー・ストーウェル消防署、チーク&チャイナ消防署である。ロッド・キャロル副保安官は、火災の激しい熱を受けて近づけなかったと話している。火災は3時間後の午前11時頃に鎮火した。

■ この火災事故による負傷者は出なかった。



補 足
テキサス州 
■ 「テキサス州」は米国南部にあり、メキシコと国境を接している州で、人口は約2,510万人と全米第2位である。
 「ジェファーソン郡」はテキサス州の東部に位置し、人口約25万人の郡で、郡庁はボーモントにある。郡名は米国大統領トーマス・ジェファーソンにちなんで命名された。

■ 「エンタジー社」(Entergy Corp.)は、2013年に創立100周年を迎えた電力会社で、テキサス州、アーカンソー州、ルイジアナ州、ミシシッピ州の280万の顧客に電力を供給している。本社はルイジアナ州ニューオリンズにあり、約15,000人の従業員を擁している。

所 感
■ このブログで4月下旬から5月上旬にかけて多発した落雷によるタンク火災事故「米国で9日間に3箇所のタンク施設で落雷による火災発生」に続いて、テキサス州においてまた落雷によるタンク火災が起こった。米国では落雷によるタンク火災はめずらしくなく、今回は雷雲を伴うハリケーン並みの嵐で住宅の停電が起こっており、タンク火災の状況については簡単に報じているという印象である。
 タンクの保有者、タンクの大きさ、タンク内液の種類など基本情報が報じられていないが、火災現場の写真を見ると、油井関連施設で1基のタンクに落雷し、隣接するタンク施設に延焼したものと思われる。設備がかなり激しく損傷しているので、爆発を伴った火災だったのではないだろうか。


後記; 今回も発災場所をグーグルマップで探しましたが、特定できませんでした。それにしても米国、というよりテキサス州は広くて、油田の多い国だと思いました。さらに、今、米国はシェールガス革命と言われ、新たな石油資源が大量に供給できる見込みがつき、エネルギー事情が大きく変化しています。閉鎖していた製油所が再操業するようになり、今回の情報でエンタジー社という電力会社の名前が出ていましたが、米国最大の電力会社であるデュークエナジー社(Duke Energy)がフロリダ州にある原子力発電所の廃炉をこの2月に決定しました。昨年10月に米国の中西部にある原子力発電所の閉鎖が発表されたのに続き、今度は南部のフロリダ州でも原子力発電所の廃炉が決定したということです。再び石油資源であるシェールガス発電への移行の流れです。

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