2017年9月14日木曜日

米国ニューメキシコ州の石油施設で爆発・火災、死者3名

 今回は、2009年9月1日(金)米国ニューメキシコ州エディー郡カールズバード近郊にあるカザ・ペトロリアム社の石油タンク施設においてタンクが爆発・火災を起こした事故を紹介します。
(写真Currentargus.comから引用)
< 発災施設の概要 >
■ 事故があったのは、米国ニューメキシコ州(New Mexico)エディー郡(Eddy County)カールズバード(Carlsbad)近郊にあるカザ・ペトロリアム社(Caza Petroleum Inc.)の石油タンク施設である。

■ 発災があったのは、油井から生産される原油の貯蔵タンクである。タンクは原油を貯蔵するほか、パイプライン入れる前に容量を計測するために使用されていた。
                                   エディー郡カールズバード付近 (白く見える点は油井施設) 
(写真はGoggleMapから引用)
< 事故の状況および影響 >
事故の発生
■ 2009年9月1日(金)午前10時50分頃、カールズバード近郊にある油井関連の石油タンク施設で、爆発・火災があった。

は、午前10時50分頃、ロンドン通りとグランディ通りの交差点付近で爆発があったという通報があった。

■ 発災に伴い、近隣の消防署の消防隊が出動し、消火活動が行われた。火災は3時間後の午後2時頃に制圧された。

■ 消火活動中、発災場所の近くのロンドン通りとグランディ通りは交通規制が行われた。

■ 制圧後の火災現場から3名の死者が確認された。死亡者の身元は判明していないが、作業員とみられる。
(写真Currentargus.comから引用)
被 害
■ 石油タンク施設のタンク1基が爆発によって損壊したほか、火災によって複数のタンクが焼損した。被害の範囲は程度は分かっていない。

■ 事故に伴い、3名の死者が出た。

< 事故の原因 >
■ 爆発原因および死亡原因は調査中で、分かっていない。

< 対 応 >
■ 出動した消防隊は、カールズバード消防署とラビング消防署のほか、ボランティア型消防署のアトカ消防署、オーティス消防署、ハッピーバレー消防署、ラウエルタ消防署である。

■ 9月4日(月)、亡くなった作業員のうちの一家族が、カザ・ペトロリアム社に対して訴訟を起こした。
カザ・ペトロリアム社はコメントを発していない。当局も同社に関する情報を発表していない。
(写真Currentargus.comから引用)
(写真Currentargus.comから引用)
(写真Currentargus.comから引用)
補 足
■ 「ニューメキシコ州」(New Mexico)は、米国南西部にあり、人口約208万人の州である。
 「エディー郡」(Eddy County)は、ニューメキシコ州の南東部に位置し、人口約54,000人の郡である。
 「カールズバッド」 (Carlsbad)は、エディ郡の中央部に位置し、郡庁所在地で人口約26,000人の都市である。
米国の各州とニューメキシコ州の位置 
(写真Nizm.co.jpから引用)
■ 「カザ・ペトロリアム社」(Caza Petroleum Inc.)は、2006年に設立された石油会社で、テキサス州ミッドランドを拠点にテキサス州、ニューメキシコ州、ルイジアナ州などで原油・天然ガスの探査・開発・生産を行っている。

■ 発災場所をグーグルマップで探したが、ニューメキシコ州カールズバッド周辺は数多くの油井施設があり、特定できなかった。カールズバードのオーティス地区近くで、ロンドン通りとグランディ通りの交差点付近という位置情報をもとに探したが、この道路沿いに該当するような施設は見当たらなかった。比較的新しい施設である可能性もある。

所 感
■ これまでの報道では、今回の事故の状況や原因ははっきり分からない。事故の写真を見ると、タンク屋根が防油堤外に落下しており、タンク本体(側板)の損壊も激しいと思われる。
 過去の同種事例を見てくると、最も可能性が高いのは、タンク内外での火気作業であろう。自社あるいは請負会社によって何らかの火気作業が行われていたものと思われる。米国CSB(化学物質安全性委員会)がまとめた「タンク内外の火気工事における人身事故を防ぐ7つの教訓」が生かされていない事例ではないだろうか。7つの教訓の項目はつぎのとおりである。
   ①火気作業の代替方法の採用  ⑤着工許可の発行
   ②危険度の分析        ⑥徹底した訓練
   ③作業環境のモニタリング   ⑦請負者への監督
   ④作業エリアのテスト 


備 考
 本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。
      ・Kob.com, 3 dead after Plant Explosion near Carlsbad,  September 01,  2017  
      ・Abcnews.go.com, 3 Dead in New Mexico Battery Tank Explosion,  September 02,  2017  
      ・Currentargus.com, Tank battery explodes in Otis,  September 01,  2017
      ・Currentargus.com, 3 dead in tank battery explosion,  September 01,  2017
      ・Currentargus.com, Tank battery explosion leads to lawsuit,  September 06,  2017



後 記: 米国ニューメキシコ州のタンク事故の情報を当ブログで紹介するのは初めてです。意外なように思います。実際に事故が無いのか、情報をキャッチできていないのかはわかりません。今回、3名の死者を出した事故の割に、メディアによる事故情報の中身が薄いと感じます。テキサス州の隣の州で、ハリケーン・ハービーの被災者を受け入れていますので、事故への関心が低いのかもしれません。ただ、最近感じるのは、メディアの体制や組織が弱体化しつつあるのではないかという危惧です。メディアだけでなく、米国政府は米国CSB(化学物質安全性委員会)の組織解散を考えているようです。事故が増えて、事故を報道しなくなるような世の中になるのは避けたいものですね。

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