このブログを検索

2015年3月25日水曜日

スウェーデンの石油ターミナルで重油流出(2003年)

 今回は、フランス環境省(現:フランスエコロジー・持続可能開発・エネルギー省)がまとめているARIA(事故の分析・研究・情報)の中のひとつで、2003年に起きた「石油ターミナルで重油の流出」(Spill of heavy fuel oil in an oil terminal)の資料を紹介します。
< 施設の概要 >
■ 事故は、スウェーデン(Sweden)のヨーテボリ(Göteborg)の石油港で起った。港には、石油貯蔵企業の石油ターミナルが数箇所あり、事故があったのはそのひとつである。石油ターミナルは石油製品のうち、主にカテゴリー1、2、3の可燃性液体を取り扱っていた。貯蔵能力は約700,000KLで、貯蔵タンクが160基、岩盤貯蔵が2・3基だった。事業所はセベソⅡ指令の厳しい基準の対象施設だった。

■ 石油港の場所は、スウェーデン西海岸のイェータ川(Göta Älv)河口の港地区に位置している。石油港には共通のサービス・システムが設けられており、石油ターミナル各社が利用できるようになっていた。石油ターミナルに降った雨は、雨水排水系統を通じて、港の雨水処理システムに行くようになっていた。雨水は、調節ベースンK1、重力セパレーターを通ったあと、トンネルを通じてイェータ川の河口にあるケーソンから港湾へ排出される。
         スウェーデン・ヨーテボリの石油ターミナル付近    (写真はグーグルマップから引用)
< 事故の状況および影響 >
事故の発生
■ スウェーデンのミッドサマー・イブの621日土曜の夜、石油ターミナルにおいて船から貯蔵タンクへ製品を受入れ中、328トンの重油が流出した。約50トンの重油は生活圏へ出てしまった。 重油は雨水排水系統を通って公海上へ出て、ビーチやヨーテボリの沖にある群島の海岸を汚染した。

■ 6月20日金曜の午後22時30分、メンテナンス作業の終了後、二人のオペレーターが船から貯蔵タンクNo.375への重油移送を開始した。この時間、タンクNo.304への移送も実施中だった。6月21日土曜の午前0時30分、オペレーターは、液位表示の読みを見て、タンクNo.375の液位が増え続けていないことに気がついた。オペレーターはタンクNo.375への流量を増やそうと思い、タンクNo.304のバルブを絞った。
 
■ 午前1時52分、タンクNo.375のマンホールが開いているのをオペレーターは発見した。油はタンクの外へ漏れ出て、港にある隣接会社の方へ流れていた。オペレーターは、タンクNo.375への受入れバルブを閉止するとともに、マンホールを閉めた。

■ 午前200分、石油ターミナルの所長と地元の清掃会社に事故の連絡が行われた。ターミナル所長は、午前230分に到着し、事態を引き継ぎ、港湾サービスへ連絡した。午前300分、清掃作業が開始された。

■ 午前3時15分、港湾サービスの職員は港湾の雨水排水系統を点検し、雨水排水系統ベースンK1の排出口を閉鎖した。ベースンK1は油で一杯になっていた。

■ 午前4時15分、雨水排水系統の排出口付近の海上にオイルフェンスが展張された。雨水排水系統の排出口のケーソン部には油の塊が見られ、オイルスキマーには油が捕捉されていた。

■ 6月21日土曜日は清掃作業が続けられ、事故発生は当局に連絡された。消防署には、土曜の朝に連絡が入った。 消防署は公海上の油に気がつかなかった。油流出による環境被害の大きいことに最初に気がついたのは6月22日日曜の朝で、スウェーデン沿岸警備隊が河口の向かい側に油が浮いているのを発見した。

事故による被害
隣の会社の敷地にあふれた流出油
(写真はARIA資料から引用)
人への被害
 ● この事故に伴う負傷者の発生は無かった。

施設の被害
 ● 油流出によって汚染された面積は、石油ターミナルと隣接会社2社を含めて、約2,000~2,500㎡だった。
 ● 港湾の雨水排水系統および含油排水系統が重油で汚れてしまった。
 ● 漁師用の機材が油で汚され、ヨーテボリ湾内にあるヨットハーバーに停泊していた多くのヨットが油で汚染された。

環境の被害
 ● 流出した約50トンの重油が生活圏へ出てしまった。
 ● 油流出によって、ヨーテボリの沖にある群島の海岸一帯が環境被害を受けた。海水は油に含まれている多環芳香族炭化水素(PAH)に汚染され、ビーチは油で汚れ、少数ではあるが海鳥が死に、多くの鳥が油で汚されてしまった。
 ● 流出した重油には、毒性である多環芳香族炭化水素(PAH)が多く含まれていた。2003年7月、ヨーテボリの南にあるフィスケベック近くの海から捕れたタラからかなりの量のPAH代謝物が確認された。2003年11月には、同じ場所から捕獲されたタラのPAH代謝物のレベルは低下し、他の地域で捕れたタラのレベルより高くはなかった。油に含まれるPAHによって短期的に影響を受けた地区があったが、2003年11月には、大半の地域で元に戻ったものとみられる。

経済的損失
 ● 石油ターミナルの経済的な損失総額は約270万ユーロ(350百万円)だった。
              地図に示すエリアがヨーテボリ沖の油の広がりを示す。
              油はヨーテボリ港から南と西へ広がった。 (図はARIA資料から引用)
欧州基準による産業事故の規模
■  1994年2月、セベソ指令を司るEU加盟国管轄庁の委員会は、事故の規模を特定するために18項目のパラメーターを用いる評価基準を適用した。わかっている情報をもとに検討された結果、当該事故は4つの分類項目に対してつぎのように評価された。
■ 汚染された海岸線の長さが約20kmだったので、「環境への影響」はレベル4と評価された。土壌の汚染面積は0.20.25ヘクタールで、レベル1の評価になる。
 流出量328トンの損失費用と清掃作業の費用の合計が約270万ユーロ(350百万円)だったので、「経済損失」はレベル4と評価された。

< 事故の発端、原因および状況 >
■ 事故の直接原因は、貯蔵タンクのマンホールが開いたまま、油を移送したことである。マンホールを開けたままにした事故の潜在要因はつぎのとおりである。
 ● コミュニケーション不足。タンクのメンテナンス作業が終わった後、運転直の交代が行われ、その後に事故が起った。2つの直の引継ぎ時に状況の報告や確認が十分行われなかった。

 ● 運転手順の不備。一般的な運転手順しか決められていなかった。タンクの運転準備やスタートアップ工程に関するチェックリストなどは無かった。運転操作は経験的なもので進められていた。

 ● 今回の運転手順もフォローがなく、ダブル・チェックも無かった。経験を積んだオペレーターは、スタートアップ前に設備の点検をしなかった。通常の日常業務の手順によっても、オペレーターはタンク周囲を確認した後に、移送を開始するようになっていた。これらの点検は行われなかった。

■ 当日はミッドサマー・イブの祝日で、日頃に比べて石油ターミナルの人員は少なかった。直長は休暇をとっており、ターミナル所長が直長業務を兼ねていた。

■ 事故の影響が拡大してしまったのは、つぎに示すような多くの要因があった。
 ● 対応の悪さ。タンクNo.375の液位が増えていかなかったとき、オペレーターはタンクへ入る流量に問題があると思った。オペレーターは現場に行ってタンクを点検することをしなかった。代わりに、タンクNo.304のバルブを絞って、タンクNo.375への流量を増やしてしまった。オペレーターがタンクを点検してマンホールが開いていることを確認するまでの1時間半の間、マンホールから油が流出し続けた。

 ● 通常の緊急事態時の対応がとられなかった。港湾緊急事態対応計画では、直接、港湾へ連絡があることになっていた。港湾職員が連絡を受けるまでに1時間以上かかっている。港湾が連絡を受け、職員が雨水排水ベースンK1を点検したときには、すでに油で一杯だった。すぐにベースンK1の出口を閉止したが、遅すぎた。

 ● 事故が発生したら、すぐに石油ターミナルの職員によって清掃作業を始めることになっている。オペレーターとターミナル所長の行動を見てみると、事故のため相当ストレスがかかっていたと思われる。当日がミッドサマー・イブの祝日で、他の職員の休暇を邪魔したくないという思いが働いたと思われる。

 ● 石油ターミナルは古い施設だった。このため、事故が起ったとき、タンクエリアまわりには防油堤が無かった。漏れた油は周囲の地面を広い範囲に流れていった。貯蔵タンクの近くにあったパイプラックの下には、雨水排水溝があった。このため、大量の重油が港湾の雨水排水系統へ流れ込んだ。

 ● 石油ターミナルの雨水排水系統にはバルブが無かった。このため、雨水排水系統において汚染された部分を孤立することができなかった。

 ● 流出した重油の密度は水より重たかった。雨水排水系統は、油が水より軽いことを前提に設計され、重力式のセパレーターになっていた。また、雨水排水系統には、油に対する警報は設置されていなかった。港湾に出た油は海面から見えなかったし、この種の重油製品を対象にした対応方法の計画書は無かった。

   水上に浮かずに塊まりになった油。
   塊まりの直径は310cm
(写真はARIA資料から引用)
 ● 港湾に保管されていたオイルフェンスは、重質の油製品を対象に設計されたものではなかった。あとになって、重油は塊まりの群れを形成していたことが分かった。この油の塊まりは水とは別な層で発見された。港湾に出た川には、水面から1~3m下のところに水と海水が混じった層がある。ヨーテボリから南の海では、海面から2~10m下に油の塊まりが発見された。

 ● おそらく、軽質で濃い芳香族系の油が混じりあった重油だと思われる。このため、油は予想されるような挙動をしなかった。重油は水中で塊まりの群れを形成し、群島の海一帯に広がっていった。油の塊まりの群れは分散し、海面やビーチあるいはヨーテボリ以外の港で発見されることになった。

< 改善策 >
■ 船から貯蔵タンクへの荷揚げという通常運転中に生じた事故であり、通常の条件のもとで起った。調査チームは、とられた対応について、①運転方法、②緊急時対応、③組織・体制、④コミュニケーション、⑤設計の5つの分野に分け、考慮すべき事項をまとめた。

1.運転方法: つぎのように見直した方法にもとづいて実施するようにした。
 ● シャットダウンに関する詳細なチェックリスト、および運転前の設備の準備に関する詳細なチェックリスト。保全部門と運転部門によるダブルチェック。
 ● ポンプ運転の準備に関する詳細方法。これにはポンプだけでなく、関連するすべての配管とタンクを含む。
 ● 油移送が開始されたら、オペレーター1名は現場に出て、タンク液位がマンホールより上になるまで確認するようにした。また、液位がタンク下部にあるバルブや配管接続部より上になるまで確認する。
 ● タンク液位の上昇率について日頃の運転からよく監視するようにした。
 ● 重油製品を取扱う業務は、港湾システムと連携して実施することとした。重油製品を積んだ船が到着する前に、石油ターミナルから港湾スタッフへ連絡を入れるようにした。
 ● 許可作業の業務と手続きを見直して改善した。

2.緊急事態対応: 今回の事故では、石油ターミナルのスタッフが緊急事態時にとるべき行動を完全に理解していなかったのは明らかである。
 ● 石油港および石油ターミナルの緊急事態対応計画を見直した。
 ● “緊急時対応”訓練の要領書を策定し、他の石油ターミナルと合同で石油港内において実施するようにした。
 ● タンク液位表示システムの機能をはっきりさせた。

3.組織・体制: 事故が示したことは、オペレーターができるだけ近道行為をしたがっということである。この行為は、石油ターミナルの組織内にリスクと安全に関する認識が欠けているということを表している。
 ● 石油ターミナルのオペレーターに対して、年間のトレーニング計画を立てて実施するようにした。
 ● 石油ターミナル内において“安全観察巡回”を実施し、安全意識が定着しているか、あるいは手順に従って作業を行なう習慣ができているかを確認するようにした。
 ● 他の石油ターミナルとともに、石油港の“セーフ・ハーバー”プロジェクト(Safe Harbour Project)を開始した。このプロジェクトは、このレポートの中で述べている事項を含めて12のアクション・プランから成る。
 ● 港湾内の全労働者の能力レベルを定義し、港湾内の作業に関する安全教育コースと“グリーン・カード”制を実施した。
 ● 当時のターミナル所長は、配置転換させられ、管理職から外された。当時のオペレーターは、事故後、日勤作業の業務に変更された。石油ターミナルのCEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者)は、この事故のため職を解任された。

4.コミュニケーション
 ● 直引継ぎのやり方をチェックリストで行うように改善した。
 ● 緊急事態時の対応について、石油ターミナルと石油港のそれぞれの役割を明確にした。

5.設計: 港湾施設は、油が水より軽いことを基本にして設計されている。港湾内のタンク設備は古く、多くの場合、タンク防油堤は無いか、あっても十分なものではない。つぎのような改善策が進められている。
 ● 石油ターミナル内にあるパイプラック下の排水は、港湾の含油排水系統に接続し、雨水排水系統と切離すこととした。
 ● 雨水排水系統のベースンに油の警報を設置することとした。各ベースンには、表面用の油警報1台、ベースン底用の油警報1台を設置する。
 ● 各石油ターミナルには、雨水排水系統に油警報を設置するようにし始めた。
 ● 各石油ターミナルには、雨水排水系統に閉止バルブを設置するようにし始めた。
 港湾内の貯蔵タンクに防油堤を設けることについては議論され、将来の改善策とされた。

< 教 訓 >
■ この事故からの教訓はつぎのとおりである。
 ● プロセス系統の設計段階、運転手順の策定段階、チェック・システムの検討段階においてフューマン・ファクター(人間工学)を考慮しなければならない。実際の業務では従われない可能性が常にある。

 ● 石油港において重質油製品が取扱われる場合、安全審査(セーフティ・レビュー)において検討しなければならない。重質油を安全に取扱うために、場合によっては、システム設計や運転手順書を修正する必要があるかもしれない。

 ● 関係する人たちの全員が、重質油製品の特性について共通認識をもつようにしなければならない。

 ● 今回と同種の事故を回避するためには、安全意識の高揚、緊急事態対応計画の定期的な訓練、運転に関するトレーニングが極めて重要だということである。
石油ターミナルの重油流出による環境被害の例1
(写真はARIA資料から引用)
石油ターミナルの重油流出による環境被害の例2
(写真はARIA資料から引用)
補 足 
■ 「ヨーテボリ」(Göteborg)は、スウェーデン(Sweden)のヴェストラ・イェータランド県の県庁所在地で、人口約52万人の港湾都市である。ヨーテボリはスカンジナビアで最大の港湾施設を有しており、貿易と海運が主要なビジネスである。
 石油ターミナルには、現在、5社の石油貯蔵会社がある。(Nordic Storage、Svenska Statoil AB、ODEC Tankstorage AB、Vopak、Scandinavian Tank Storageの5社) 石油ターミナルは貯蔵能力が約70万KLで、 160基の貯蔵タンクがあると記載されているが、発災事業所の施設や重油タンクの詳細はわからない。

■ 「ミッドサマー」(Midsummer)とは夏至祭をいう。白夜のあるスウェーデンでは、暗く長い冬が明け、一年でもっとも昼間の時間が長くなる夏至を祝い、金曜から日曜(通常6月19日から25日の間)にかけて行われる行事である。スウェーデンでは、クリスマスとともに盛りあがるお祭りである。

■ 流出した油の種類は原文で「Heavy Fuel Oil」となっており、「重油」と訳した。日本の石油製品における重油の密度は0.83~0.96 g/cm3が標準で、アスファルトの密度は1.02~1.06 g/cm3である。スウェーデンの石油ターミナルで取扱っていた重油は、水より重いとあるので、重質原油の残渣またはアスファルトに近い重油だと思われる。
 2012年に起った「コスモ石油千葉でアスファルトタンクから漏洩して海へ流出」事故では、アスファルトが流出したが、「発災したタンクのアスファルトは、製品アスファルト(比重1.02~1.04)を生産する際にブレンド材として使用するもので、製品アスファルトよりも密度が小さく、比重は0.97だった」と発表されている。(「コスモ石油千葉のアスファルトタンク漏洩事故の原因」を参照)

■ 「グリーンカード」は、元々、アメリカにおける外国人の永住権を認めるグリーン色をした許可証を指す。ドイツでは、国内の労働者不足から高度専門技術資格を有する外国人労働者を認定する制度を作り、この証明書をグリーカードと呼んでいる。スウェーデンのヨーテボリ港で行われている「グリーンカード」が、外国人労働者を対象にしたものか、単に労働者の技能レベルを証明するものかはわからない。

■  「フランス環境省 : ARIA」(French Ministry of Environment : Analysis, Research and Information on Accidents)は、フランス環境省(現:フランスエコロジー・持続可能開発・エネルギー省 French Ministry of Ecology, Sustainable Development and Energy)がフランスにおいて発生した事故について情報を共有化し、今後に活用するため、1992年から始めた事故の分析・研究・情報のデータベースである。有用な海外事故も対象にしている。

所 感
■ 事故原因は運転ミスの範ちゅうに入るものであるが、流出事故の対応訓練を計画する際に、当該事故のようなマンホールを開けたまま、油を受入れるという想定は思いつかない。もし、このような想定をすれば、あり得ないと一蹴されるだろう。しかし、現実に起こっている。オペレーターの近道行為が発端である。
 事故のあった2003年といえば、日本では、タンク全面火災が起こり、既存の消火資機材の能力では消火できないことを初めて認識した年である。今でこそ大容量泡放射砲システムが常識になったが、当時は考えていなかったことである。これと同様に、日本で近道行為によるミスが起こらないと断言できようか。現在のように人員削減が進められ、直の定員も少なくなっていく世の中では、スウェーデンにおける特殊な事例とはいえないように思う。

■ 流出した油の中には、水上に浮かずに直径3~10cmの塊まりになって海中を浮遊したものがあったという。元来、水より重い重油だったため、このような挙動を示す物質が形成したものとみられる。
 2012年6月に発生した「コスモ石油千葉でアスファルトタンクから漏洩して海へ流出」では、アスファルトの比重は0.97だったので、海面を浮遊したとみていた。しかし、スウェーデンの事例から考えると、海中を浮遊するような油の塊まりができていたのではないかという疑問が浮かぶ。条件は異なるが、2011年3月東日本大震災後の調査では、気仙沼湾の海底泥から国の環境基準を上回る油が検出されている。油は水に浮かぶため、海底に沈むことはないと思われていたが、津波に巻き上げられた泥に付着して沈殿したとみられている。(「東日本大震災時の気仙沼オイルターミナルの壊滅(2011年3月)」を参照)
 従来、日本のオイルフェンスなどの流出油対応資機材も、スウェーデンと同様に水より軽い油を対象にしている。この点、重質油の流出事故への対応について問題提起している事例である。

備 考
 本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。
  ・Aria.development-durable.gouv.fr,  Spill of heavy fuel oil in an oil terminal, 21 June, 2003, Oil harbour of Göteborg - Sweden,  DGPR / SRT / BARPI - IMPEL- No. 32890 , Sheet updated: May 2007 



後 記: 最近、貯蔵タンク事故が発生したという情報が入りません。実際に無いのか、情報をキャッチできていないのか分かりませんが、事故のないことは良いことです。このため、近頃はARIAの資料の紹介が続いています。事故の教訓を伝えようという趣旨でまとめられていますので、資料は秀逸です。今回の事例をみると、自動車メーカーボルボに代表されるスウェーデンでも、思いもよらない事故を起こすのだという印象が最初でした。しかし、皆が祝日を楽しんでいるという雰囲気の中で、近道行為をする人間の弱さを考えると、他の国の話ではないように思いながら、まとめました。

0 件のコメント:

コメントを投稿