今回は、2025年6月6日(金)、米国オクラホマ州ポタワトミー郡ワネットにある石油生産施設の貯蔵タンクで火災が起きた。同じタンクは5月29日(木)にも火災を起こしたという。
< 発災施設の概要 >
■ 発災があったのは、米国オクラホマ州(Oklahoma)ポタワトミー郡
(Pottawatomie County)ワネット(Wanette)にある石油生産施設である。
■ 事故があったのは、ハイウェイ39号線とスケリー通り付近にある石油生産施設内にある貯蔵タンクである。
<事故の状況および影響>
事故の発生
■ 2025年6月6日(金)朝、石油生産施設から火災があり、大きな炎と黒煙が上がった。
■ 発災にともない、ワネットのボランティア型消防隊が出動した。
■ 現場近くのハイウェイ39号線が封鎖された。
■ 火災は嵐がこの地域を通過した後発生した。悪天候が火災の原因かどうかは不明である。
■ ユーチューブには、石油生産施設の火災を伝える動画が投稿されている。
●Youtube、「WATCH LIVE: Tank battery
catches fire in Wanette, Oklahoma」(2025/06/06
●Youtube、「Sky 5 shows large tank battery
fire in Wanette, Oklahoma」(2025/06/06)
●Youtube、「Sky 5 shows large flames coming from tank battery in Wanette」(2025/06/06)
被 害
■ 石油生産施設内の貯蔵タンクが複数基、火災で損傷した。
■ 負傷者は出なかった。
■ 現場近くのハイウエィ道路が一時閉鎖された。
< 事故の原因 >
■ 火災原因は不明である。嵐がこの地域を通過した後、火災が発生しているが、悪天候が火災の原因かどうかは不明である。
< 対 応 >
■ ワネットのボランティア型消防隊によると、同じタンクは5月29日(木)に火災を起こしたという。このときの原因はバッテリーからの引火が原因だった。
■ 2025年5月29日 (木)早朝、 オクラホマ州ワネットにある石油生産施設から火災が発生した。このため、ハイウェイ39号線の一部が閉鎖された。火災のため、住宅1棟が避難を余儀なくされた。消防当局によると、火は自然消滅したという。その後、ハイウェイ39号線は再開された。
補 足
■「オクラホマ州」(Oklahoma)は、米国の中部にあり、州の南隣はテキサス州で、人口約409万人の州である。
「ポタワトミー郡」(Pottawatomie County)は、はオクラホマ州中部に位置し、人口約72,000人の郡である。
「ワネット」(Wanette)は、ポタワトミー郡の南部に位置し、人口約280人の町である。
■「発災タンク」は石油生産施設内の円筒タンクである。グーグルマップで発災タンク群を調べると、直径は約3.5mで、高さを5.0~7.0mと仮定すれば、容量は48~67KLとなる。
所 感
■ 当初、この事故を知った時、米国では雷の多い時期なので、落雷による火災原因だと思った。しかし、火災原因は不明とはっきり報じられている。
■ 信じられないことだが、同じタンクが1週間前に火災を起こし、自然消滅している。この火災原因はバッテリーによるものだという。そして、1週間後に再び火災事故が起こっている。
■ オクラホマ州の地方では、ボランティア型消防隊が多く、鎮火すれば、さっさと現場を後にし、現場は事業者に返すことが多い。事業者の責任に任すという米国の自由さはあるが、時には、今回のような事例が起こり得る。事故は弱点を突いてくる。同じことは起こらないだろうという考えは通らない。日本には今回のような石油生産施設はないが、設備を維持管理している人にとっては考えさせられる事例である。
備 考
本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。
・Koco.com, Sky 5 shows large flames coming from tank battery in
Wanette, June 06,
2025
・Apnews.com, Large flames seen as tanks burn in Oklahoma , June
06, 2025
・Msn.com, Tank battery fire forces home to be evacuated, highway
closure in Wanette, May 29, 2025
・Msn.com, A fire at an oil tank in Wanette marks the second blaze in
a week, June 06,
2025
後 記: 今回のオクラホマ州で起こったタンク火災ということで調べることとしました。テキサス州の無味乾燥なメディア情報と異なり、オクラホマ州では違っていました。しかし、今回の事例では、火災タンク基数や消防活動の状況のほか、いつ鎮火したのかわからない尻すぼみの内容になってしまいました。石油生産施設は油を生産することが優先で、安全な管理は無いに等しいといった感じです。広大な土地に人が少ない町では、施設の安全などは二の次といった考え方が首をもたげ始めてきているようです。