このブログを検索

2013年6月5日水曜日

米国で9日間に3箇所のタンク施設で落雷による火災発生

 今回は、2013年4月下旬から5月上旬にかけて、米国メキシコ湾岸の州において発生した3件の落雷によるタンク火災の情報を紹介します。
5月2日ルイジアナ州デナムスプリングの落雷によるタンク火災現場 (写真はNOLA.comから引用
本情報はつぎのようなインターネット情報に基づいて要約したものである。
  ・LightningProtection.com, Three Lightning Strikes Hit Three Storage Facilities in Nine Days,  May 9,  2013
      ・FireGreeer.com,  Lightning Ka-Boom Houston Oil Storage Tanks, April 28,  2013 
  ・KHOU11.com,  Fire Marshal Says Lightning May Have Started Fire at Oil Storage Facility, April 27,  2013   
  ・Reuters.com, Two Denbury Resources Crude Oil Tanks on Fire in Louisiana, May 3,  2013
    ・NOLA.com,  Oil Tank Explodes near Denham Springs, Homes Evacuated, May 2,  2013
      ・UPI.com, No Injuries Reported in Louisiana Oil Tank Explosion, May 3,  2013
      ・Examiner.com, Lightning Investigaed as Cause of Oil Tank Explosions in Louisiana, May 4,  2013

 <多発する落雷頻度とタンク火災> 
■  メキシコ湾岸付近の米国本土では、落雷の頻度が増えており、たびたび強烈な雷撃を眼にすることがある。不安定な天候はだんだん日常化し、気候の変化がはっきりわかるようになり、石油・ガス分野では直接的な影響が出始めている。問題の根は気温の上昇と異常な天候パターンにある。一回の落雷によって大きな被害を受けることもある。場合によっては、数百万ドル分の製品を失い、すぐに生産活動に影響する。4月下旬から5月上旬の2週間は、このような状況が現実のものとなった。メキシコ湾岸地区では、落雷によって3基のタンクが爆発する事故が起こっている。このうち2件はテキサス州で、もう1件はルイジアナ州で起こった。

■ 応用工学分野のコンサルタント会社を経営し、エンジニアでもあるピーター・カーペンター氏はつぎのように語っている。
「この41年間の中で、こんなに短かい期間に同じ州の貯蔵タンクが直雷を受けるような状況を経験したことがありません。実際、気象観測会社ヴァイサラが集積したデータから最近のテキサス州における落雷件数を入手しましたが、ある12時間の間にあった落雷件数は年間の落雷件数より多かったのです」

■ 4月24日(水)の早朝、テキサス州ヒューストン港の近くにある鉱油の入った貯蔵タンクに落雷があった。ヒューストン消防署はサウス・コースト・ターミナルに出動し、火災のあったタンクの消火に対応した。
 その3日後の4月27日(土)、テキサス州ハリス郡サイプレスで落雷があり、数基の原油タンクが爆発するという事故になった。消防隊がただちに出動し、まだ落雷の危険性のある不安定な天候の中で消火活動を行った。幸い、爆発があったにもかかわらず、負傷者は出なかった。

■  5月2日(木)夜、ルイジアナ州リビングストン郡デナムスプリングでオイルタンクに落雷があり、火災となり、2基のタンクが爆発を起こす事態となった。このため、近くにある20世帯以上の住民が3日(金)朝まで避難することとなった。2基のタンクには2,300バレル(365KL)の原油が入っていたが、中の油とガスが漏れ出して火災となった。消防隊が、丸一日火災の制圧に努めた結果、消火することができた。火災鎮火後、消防隊は、落雷によって爆発が起こったものと判断している。

■ 雷対策コンサルタント社(Lightning Eliminators & Consultant Inc.)の最高経営責任者 (CEO)であるアブラハム・サンダース氏は、「歴史上、このように落雷の発生件数の多い状況は見たことがありません。もはや落雷は異例な出来事ではなく、温暖化現象によるということがはっきりしており、落雷による事故は多発すると予想されます」と語った。

■ この話題は、まさに昨夜(5月8日)、ヒューストン・ペトロリアム・クラブにおいて開催された雷対策サミットで議論された。コノコフィリップス社、ノーブル・ドリリング社、アメリカ石油協会(API)およびその他の石油・ガス会社の役員を含めたペトロリアム・クラブの会員は、最近の多発傾向にある落雷の状況と影響について学んだ。コロラド大学のアル・J・ガジースキ教授によって最新のデータと研究が発表され、マサチューセッツ工科大学(MIT)のアール・ウィリアムズ教授が論評した。
 参加者は、雷対策の“最善策”や世界で行われている対策について十分理解して帰った。参加した役員やエンジニアは、石油・ガス工業分野における落雷対策の必要性や地球温暖化による天候パターンの変化について親密に議論を行っていた。 

<タンク火災の状況> 
① 4月24日 「テキサス州ヒューストンの落雷によるタンク火災」
  当ブログ「米国ヒューストンで落雷によるタンク火災」を参照。

② 4月27日 「テキサス州サイプレスの落雷によるタンク火災」
4月27日テキサス州サイプレスの落雷によるタンク火災
(写真はFireGeezer.comから引用)
■ 2013年4月27日(土)の午後、テキサス州ハリス郡を猛烈な嵐が襲った。このとき、サイプレスにある石油貯蔵施設に落雷があり、タンクが爆発・火災を起こした。事故があったのは、ハリス郡サイプレスの農道FM529号線近くにある石油貯蔵タンク施設で、午後3時15分頃に起こった。ハリス郡消防署が出動し、第一陣が現場へ到着したときには、数基のタンクが火に包まれていた。火災によって空に大きな黒煙が流れていた。

サイプレスの落雷によるタンク火災の黒煙
(写真はKHOU.comから引用) 
■ 警察および消防署は午後3時過ぎに911番緊急通報を受けたが、爆発のたびに通報が寄せられた。ハリス郡消防署の消防保安官であるディーン・ヘンズレー氏は、「タンクの何基かは爆発していたように見えました。火のついていないタンクもありましたが、火災を起こしたタンクでは内部の油が燃え続けていました」と語った。あとで分かったことは、大きさのいろいろな違うタンク6基が爆発していたということである。
 事故は2アラーム火災として対応され、消防署の出動によって火災は比較的容易に鎮圧できた。ホットスポットによる再燃を警戒して、タンク地区全エリアに防護用の消火泡膜が張られた。
■ この事故に伴う負傷者はいなかった。

③ 5月2日 「ルイジアナ州デナムスプリングの落雷によるタンク火災」
5月2日ルイジアナ州デナムスプリングの火災現場
(写真はNOLA.comから引用
■ 2013年5月2日(木)午後10時30分頃、ルイジアナ州デナムスプリングの石油貯蔵施設に落雷があり、タンクが爆発・火災を起こした。事故があったのは、デナムスプリングにあるデンバリー・リソース社の原油タンク施設で、木曜の夜にタンクの1基が爆発したあと、金曜に入って2基の原油タンクが火災になった。
 木曜夜はかなり強い低気圧がルイジアナ州の南東地区を通過し、ところによって雨と雷が発生していた。

タンク火災で近隣地区を警備する警察
(写真はNOLA.comから引用
■ ルイジアナ州国土安全保障・緊急防災本部は、木曜の夜の爆発後、近くの住民30世帯ほどに避難指示を出した。結局、この2基のタンク火災による負傷者は出なかった。火災のあったタンクは容量が約2,300バレル(365KL)で、最初の火災は5月2日(木)午後10時30分頃に発生した。炎は30フィート(9m)の高さにまで上がった。原油はタンク内あるいは周囲の防油堤内に留まったが、火災となり、火災エリアは200平方フィート(18㎡)になった。火炎からの熱によって消火泡が効力を発揮できる状況ではなかったため、タンクに水をかけて冷却し、泡が使用できるようになるまで待った。消火泡剤は午前1時頃から到着し始めた。2回目の爆発は5月3日(金)午前12時30分頃に起こったという。


■ 避難地区の近くに住むキム・ブラッドリーさんは、最初、自宅の木が倒れたと思ったといい、「家の中にいたけど、突然、ドーンと大きな音がして、窓ガラスが揺れたわ」と当時のことを語った。別な住民のドナルド・デヴィッドソンさんは、「家全体が揺れ、壁がガンガン鳴ったよ。最初、雷のような音が聞こえ、外へ出てみると、大きなファイアボールが消えかかっているのを見ました」と話している。

■ デンバリー社のコリンズ氏によると、タンクには同社が操業しているロックハート・クロッシング油田から生産し、パイプラインを通じて送られてきた油が入っていたという。なお、現在、パイプラインは閉止されているという。なお、ロックハート・クロッシング油田の生産量は1日当たり約1,100バレル(175KL)であり、事故による油田生産への影響はないという。ただし、油田のすぐ近くには貯油タンクがない。デンバリー社はロッキー山脈とメキシコ湾岸で事業展開している独立系の石油・ガス会社である。同社のウェブサイトによれば、同社はミシシッピー州とモンタナ州の両州において最大の石油および天然ガスの生産者だといい、2011年末において石油換算で462百万バレル(73百万KL)の総確認埋蔵量を保有しているという。
5月3日デナムスプリングのタンク火災現場  (写真はExaminer.comから引用
■ 調査官によると、現場にあった油を保有していた2基のタンクのうち1基は破裂し、火災を起こして爆発したものだと見ている。当局によると、2基目のタンクは爆発を起こしていなかったが、爆発時の熱によってわずかに変形したという。
 火災が収まった後、住民は自宅へ帰り始めた。ルイジアナ州環境保全局は現場に残り、2・3日間、焼け跡から出るフュームの大気への影響をモニタリングした。消防隊によると、現場のクリーンアップは5月4日(土)にかけて行われるという。
事故前のデナムスプリングの原油タンクと近隣住宅  (写真はグーグルマップから引用
補 足
■ 「テキサス州」は米国南部にあり、メキシコ湾岸にある州で、人口は約2,510万人と全米第2位である。「サイプレス」はテキサス州南東部に位置し、ハリス郡にあり、人口約12万人で、ヒューストン郊外都市となっている。
 「ルイジアナ州」は米国南部にあり、テキサス州東側と州を接するメキシコ湾岸の州である。人口は約453万人で、州都はバトンルージュである。「デナムスプリング」はルイジアナ州の中央部東に位置し、リビングストン郡にあり、人口約10,200人の町である。

■ 「雷対策コンサルタント社」(Lightning Eliminators & Consultant Inc.)は、1971年にピーター・カーペンター氏がコロラド州ボールダーで設立した会社で、接地システム、サージ保護、革新的な特許である電荷移送技術などを活用して総合的な雷保護や避雷設備を提供するとともに、落雷に関する問題解決を行うことを業務としているコンサルタント会社である。
 「雷対策サミット」(Lightning Protection Summit)は「雷対策コンサルタント社」が開催した会議で、2013年5月8日、テキサス州ヒューストンのヒューストン・ペトロリアム・クラブ(The Petroleum Club of Houston)において石油・ガス工業分野の関係者を対象に午後5時30分~8時30分の間、ディナー形式で行われた。

所 感
■ 貯蔵タンクの事故原因の三分の一は落雷によるものである。米国で落雷によるタンク火災が多いのは、油田掘削後に貯油しているタンクは浮き屋根式でなく、コーン屋根式が多く、可燃性ガスを形成する可能性が高いことが要因の一つである。
 そして、以前、当ブログの「 NASA(アメリカ航空宇宙局)による世界の雷マップ」で紹介したように、米国はメキシコ湾岸の州を中心に落雷の多い国である。しかし、その米国でも、今年の不安定(異常)な天候による落雷の多さに驚いている。落雷が多ければ、その分、タンクの落雷による火災発生の頻度は増えることは自明であるといえる。
■ 今回、3件の落雷によるタンク火災があったが、幸いなことに落雷時および火災消火活動において負傷者が出ていない。ルイジアナ州デナムスプリングの落雷によるタンク火災では、いち早く、住民の避難を行っている。また、消火活動については詳細を伝えていないが、いずれの事故でも比較的冷静に対応しているように感じる。
 日本でも、最近、猛烈な集中豪雨と強烈な落雷が発生するようになっており、落雷による(タンク)火災が起こりうると想定して、危機管理を行う必要がある。


オクラホマ州の竜巻
後記; 米国オクラホマ州で5月20日に巨大竜巻が発生し、死者24名を出す被害があり、日本でも大きく報道されました。さらに、5月31日に再び、巨大竜巻が発生し、ストームウォチャー(竜巻追跡人)と呼ばれる竜巻研究者3名を含む10人の死者を出しました。今回の落雷によるタンク火災事故の情報を調べると、不安定な天候で雷を伴う嵐により米国内でも異常と思えるほどの多くの落雷が発生していたことがわかりました。オクラホマ州巨大竜巻の前触れであったようです。一つの情報から思わぬところに結びついていると感じながらまとめていました。

2013年5月27日月曜日

フィリピンでアスファルトプラントのタンクが爆発して死傷者2名

 今回は、2013年5月21日、フィリピンのパンパンガ州アパリットにあるアスファルト・プラントのバンカーオイルタンクが爆発して、作業員2名が死傷するという事故を紹介します。
タンク爆発事故のあったフィリピンのパンパンガ州アパリット付近
(写真はグーグルマップから引用)
 本情報はつぎのようなインターネット情報に基づいて要約したものである。
  ・SunStar.com, Worker Killed in Bunker Tank Blast,  May 22,  2013

<事故の状況> 
■  2013年5月21日(火)、フィリピンのパンパンガ州アパリットにあるバンカーオイルタンクが爆発して、作業員2名の死傷者を出す事故が起こった。事故があったのは、パンパンガ州パリグイ地区アパリットにあるアスファルト・プラントのバンカーオイルタンクで、事故当時、溶接作業中だった。

■ アパリット警察署のホーマー・ペネシーラ署長によると、亡くなったのはザンバレス州スービックのエルネスト・アルバレスさん(60歳)であることを確認したという。一方、負傷したエルモ・オプラスさん(40歳)は、サンフェルナンドにあるマザー・テレサ・オブ・カルカッタ病院で治療を受けているという。
アパリット・ドクター病院 

■ ペネシーラ署長によると、被害者は4Bコンストラクション社の従業員で、当日、バンカーオイルタンクの上において配管設置工事のため溶接機を使っているときに爆発が起こったという。 報告によれば、溶接機の熱が爆発の原因ではないかといわれている。

■ 爆発後に火災が発生し、この火炎によって被害者は身体の各所に火傷を負ったものと、ペネシーラ署長は語っている。被害者はただちにアパリット・ドクター病院へ搬送されたが、アルバレスさんの火傷がひどく、病院へ着いたときには死亡していたことが確認された。オプラスさんは、治療のためマザー・テレサ・オブ・カルカッタ病院に移された。

■ アパリット消防署および近隣の消防署が出動し、消火にあたった結果、約1時間後に鎮火したと、ペネシーラ署長は語った。

補 足                
■ 「フィリピン」は、正式にはフィリピン共和国で、東南アジアに位置する共和制国家である。フィリピンの東にはフィリピン海、西に南シナ海、南にはセレベス海に囲まれた島国で、人口約9,400万人、首都はマニラである。
 「パンパンガ州」はフィリピン北部のルソン島にある州で、人口約190万人、州都はサンフェルナンドである。
 「アパリット」はパンパンガ州のパリグイ地区にある町で、首都マニラから北へハイウェイで約40kmのところに位置し、人口約10万人の町である。住民の85%はローマカトリック教徒で、町には伝統のある教会が建っている。

■ 「バンカーオイル」は各種重質の重油を指す。バンカーとは、本来、船内の石炭貯蔵庫のことであるが、船舶燃料が石炭から石油(重油)に移行したため、バンカーオイルは、通常、舶用燃料(重油)を意味するようになり、さらに一般的に各種の重質油を指すようになった。
 今回の事故情報では、アスファルトプラントにおいて取り扱っているオイルであり、原料の重油または半製品のアスファルトを指しているものと思われる。

■  「4Bコンストラクション社」(4B Construction Corp.) は、1995年にフィリピンのケソンを本拠地として設立された建設会社で、事業内容は道路、舗装、橋梁、灌漑、治水、ダム、港湾、オフショアエンジニアリング、水処理プラント、空港  産業プラントなど幅広い建設工事を展開している。アパリットでは、アスファルトを生産しているものと思われる。会社の詳細はよくわからない。 
 米国に同じ名称の4Bコンストラクション社があるが、米国東部において建築を主にした建設会社であり、両者に関係はないものと思われる。

所 感
■ またアスファルトタンクに関連する事故が起こった。最近では、①2006年5月、日本の東亜石油京浜製油所におけるアスファルトタンクの爆発事故、②2009年9月、ニュージーランドのフルトンホーガン社のアスファルトタンク爆発による溶接士の死亡事故、③2010年12月、カナダのポートスタンレーにあるマックアスファルト・インダストリー社のアスファルトタンク破損による漏洩事故、④2011年5月、米国カリフォルニア州のグラナイトロック社のアスファルトタンク爆発事故、➄2012年6月、日本のコスモ石油千葉製油所においてアスファルトタンク破損によるアスファルト流出事故、⑥2013年3月29日、中国山東省にある青州李浩恒石油化学社のスラリー(アスファルト)貯蔵タンクの爆発に続く事故である。
2009年9月、ニュージーランドのフルトンホーガン社の
アスファルトタンク爆発事故の現場
 

■ 今回の事故は詳細がわからないが、2009年9月に起きたニュージーランドのフルトンホーガン社のアスファルトタンク爆発事故に似ている。同事故では、溶接士が死亡しているが、安全のため空にされていた18KLアスファルトタンクの上で手摺り(ガードレール)を溶接していたときに爆発が起こり、即死の状態だった。今回もタンク上で溶接作業を行っているときに爆発が起こっており、火気工事を行うため、タンク内はクリーンアップされたものと思うが、タンク内に可燃性ガスが残っていた。元来、アスファルトタンクは燃えにくいものという予断と、クリーンップすれば大丈夫という予断があっただろう。今回は、火気工事のための環境管理についていくつものミスが重なって起こったものと思われる。



後記; 今回の事故を伝えたところは複数ありましたが、情報源は結局一つということで、フィリピンの情報入手は難しいことがわかりました。
 ところで、今年ほど天候不順な年はないですね。暑さ寒さが極端で、身体がついていかないという感じです。いつもの年なら、春が一番野球観戦にいい季節で、自宅のすぐ上にある周南市野球場から聞こえてくるアナウンスや応援の声を聞けば、覗いてみようかと思うのですが、今年は行く気にならない天候でした。
周南市野球場=津田恒美メモリアルスタジアム 
 周南市野球場は今年、津田恒美メモリアルスタジアムの愛称がつきました。広島東洋カープで活躍し、2012年の野球殿堂入りを機に、周南市出身の津田投手の偉業を称えるためです。炎のストッパーといわれ、直球勝負にこだわり続けたプロ野球選手でしたが、脳腫瘍のためわずか32歳で他界しました。現在の周南市の和田中学校から南陽工業高校に入り、高校野球で完全試合を達成し、春夏の甲子園にも出場して活躍しました。期待された夏の甲子園では2回戦で負けたので、集められた寄付金が余り過ぎ、和田中学校を始め野球部員の出身中学校にも野球用品が寄贈されたという話が残っています。周南市野球場は2011年に電光掲示板が設置され、グランドも両翼100mに拡張されるなどの改修工事が行われ、中国地方の社会人野球大会などアマチュア野球の開催が増えており、津田恒美メモリアルスタジアムの名に恥じない球場になっていると思います。

2013年5月24日金曜日

米国ヒューストンで落雷によるタンク火災

 今回は、2013年4月24日、米国テキサス州ヒューストンにあるサウス・コースト・ターミナル社の鉱油タンクに落雷があり、火災になった事故を紹介します。
テキサス州ヒューストンで火災のあったサウス・コースト・ターミナル
        (写真はABCLocal.go.comから引用)
本情報はつぎのようなインターネット情報に基づいて要約したものである。
  ・ABCLocal.go.com, Lightning May Have Caused Storage Tank Fire in East Houston,  April 24,  2013
      ・HoustonGovNewsRoom.org,  Storage Tank Fire at 7401 Wallisville, April 24,  2013 
  ・KTEN.com,  No Injuries in 2 Houston Oil Storage Tank Fire, April 25,  2013   
  ・TankTeam.com, Two Storage Tanks Damaged in Terminal Fire, April 25,  2013
    ・FireEngineering.com,  Lightning Blamed in Fire at Houston Oil Storage Tank, April 25,  2013 

 <事故の状況> 
■  2013年4月24日(水)午前2時頃、米国テキサス州にある石油ターミナルのタンクに落雷があり、火災となった。事故があったのは、テキサス州ヒューストンのヴォリスヴィル通り7401にあるサウス・コースト・ターミナル社の鉱油タンクで、火災原因はタンク上部への落雷によるものだとヒューストン消防署は発表した。この事故による負傷者は出ていない。
火災のあったテキサス州ヒューストンのサウス・コースト・ターミナル
 (写真はグーグルマップから引用) 
駆けつけた消防車
(写真はABCLocal.go.comから引用) 
■ ヒューストン消防署の消防隊が現場へ駆けつけたときには、タンクから火の手が上がり、タンクを覆っていた保温部がくすぶっていた。火災は“Tower 18”と呼ばれるはしご付き消防車を使って消火された。消防隊は最初に上がっていた火を素早く消すことができたが、火炎によって別なタンクへ延焼した。火は主に保温部から燃えており、タンク本体が破損することはなかった。約70名の消防士が事故に対応した結果、午前3時50分頃に鎮圧した。ヒューストン消防署は、状況を監視し、くすぶっていた保温材をタンクから撤去するまで現場に残った。
■ サウス・コースト・ターミナル社の現場責任者は現場にいて、発災地区周辺の運転をすべて停止し、製品の荷役を中止した。同社によると、タンクには鉱油が貯蔵されており、自動車工業に使用され、毒性はないという。また、大気汚染への影響もないと語っている。
ターミナルの構内
(写真はABCLocal.go.comから引用)

補 足
テキサス州 
■ 「テキサス州」は米国南部にあり、メキシコと国境を接している州で、人口は約2,510万人と全米第2位である。
 「ヒューストン」は、テキサス州南東部に位置し、約210万人の人口抱えるテキサス州最大であり、全米第4の都市である。ヒューストンには、世界最大の医療研究機関の集積地テキサス医療センターやアメリカ航空宇宙局(NASA)のジョンソン宇宙センターがあり、先端医療の研究や航空宇宙産業が有名であるが、フォーチュン500に入る企業の本社数がニューヨークについて多く、メキシコ湾岸地域における経済・産業の中枢である。

■ 「サウス・コースト・ターミナル社」(South Coast Terminal Inc.)は、 1964年に設立され、テキサス州ヒューストンに本拠を置いてミネラルオイル(鉱油)を取り扱う企業である。主に、工業用潤滑油のほか、切削油、油圧作動油、特殊グリース、熱媒体油などのブレンド、貯蔵、出荷業務を行っている。ヒューストンのヴォリスヴィルには、貨車とトラック輸送の出荷基地がある。
 今回の報道情報の中には発災企業を「サウスウエスト・ターミナル・ミネラルオイル)と報じたところもあるが、飼料貯蔵会社の「サウスウエスト・ターミナル」と混同したものと思われる。
ヒューストンのサウス・コースト・ターミナルの全景
(写真はサウス・コースト・ターミナル社のウェブサイトから引用)
ヒューストンのサウス・コースト・ターミナルの風景
(写真はグーグルマップのストリートビューから引用) 

Tower18の例 
■ 「Tower 18」は、はしご付き消防車で、都市構造火災を念頭に開発された消防車である。一般にプラットフォームを100フィート(30m)高まで延ばせ、大量の消火水を複数本放水できる性能を有している。


所 感
■ 事故は、潤滑油のような鉱油タンクで起こったもので、主に保温材に染み込んだ油分が燃えたものと思われる。ターミナルのタンク全景写真を見るとわかるように、鉱油タンクは火災になりにくいものとして、ほとんどタンク間距離がないが、保温材に染み込んだものが燃える事例は希に起こり得る。このように火災の起こりにくい条件の中で、落雷という確率の低い発火条件が重なったもので、極めて希な事例だといえる。しかし、逆にいえば、起こり得る可能性のある事故は実際に起こるということである。
注記;報道情報の中には「タンク」ではなく、「タンク・コンテナー」(タンク貨車)という表現もあった。確かに構内には、鉄道輸送用のタンク・コンテナーが走っているが、林立しているタンク群より高さの低いタンク・コンテナーに雷が落ちる可能性は小さいので、発災は貯蔵タンクとした。




後記; この投稿をまとめているとき、米国テキサス州の隣の州であるオクラホマ州で巨大竜巻が
発生し、子どもを含めて24人の死者を出すという大きな被害になりました。テキサス州やオクラホマ州は竜巻や落雷の多い州です。竜巻の予測研究も進んでおり、今回も竜巻警報が発令されていま
88番札所前の女体山
す。しかし、人の予想を上回る規模の竜巻だったので、
甚大な被害になっています。今回の事故情報と同様、人の思いを超えた事故が起こるものです。
 ところで、この5月に四国八十八箇所の歩き遍路に行ってきました。丸4年かかりましたが、今回で88箇所のお寺を全部廻り、結願しました。今年は、例年より暑い日があり、大変でしたが、お寺に着いて般若心経を詠み、お線香をあげるひと時に救われました。今はほっとして疲れが出ているところです。

2013年5月7日火曜日

イングランドのエセックス州でディーゼル燃料油タンクが火災

 今回は、2013年4月29日、イングランドのエセックス州サロックにあるヴォパック社のロンドン・ターミナルにおいて起こったディーゼル燃料油用タンクの火災事故について紹介します。火災のあったタンクは空の状態で、火災はタンクのリム・シール部で起こっています。
エセックス州サロックのヴォパック社のターミナルで起こったタンク火災に出動する消防隊 (写真はBBC.co.ukから引用
本情報はつぎのようなインターネット情報に基づいて要約したものである。
  ・BBC.co.uk, Oil Terminal Fire: Crews Tackle Diesel Storage Tank Fire,  April 29,  2013
      ・RomfordRecorder.co.uk,  Wennington Firefighters among those Called to Diesel Tank Blaze at Vopak Terminal, West Thurrock, April 29,  2013 
  ・ThisisTotalEssex.co.uk,  Diesel Tank Catches Fire at Vopak Terminal in West Thurrock, April 29,  2013   
  ・YourThurrock.com, Fire Crews Successful in Tackling Fire at Vopak,West Thurrock, April 29,  2013
    ・Echo-News.co.uk,  Fire at Vopak in West Thurrock, April 29,  2013 

<事故の状況> 
■  2013年4月29日(月)午後3時30分頃、イングランドのエセックス州にある液体貯蔵ターミナルで石油タンクの火災が起こった。事故があったのは、エセックス州サロックのオリバー通り近くにあるヴォパック社のロンドン・ターミナルで、火災はディーゼル燃料油用タンクで起こった。
サロックにあるヴォパック社のタンクターミナル
(写真はグーグルマップから引用) 
消火泡剤搬送車
(写真はThisisTotalEssex.co.uk から引用) 
■ 発災に伴い、消防隊が出動し、60名を超える消防士と12台の消防車が現場へ駆けつけた。エセックス消防署は、救助作業車、消火泡剤搬送車、はしご車、ホース展張車など16の消火用機材を現場へ送り込んだ。火災のあったタンクは空の状態だったが、消防隊によると、“泡放射攻撃を浴びせた”という。
 事故に伴う負傷者はなく、避難する事態も無かった。消防隊は、15名を状況監視のため夜を通して現場に残した。
■ エセックス消防署によると、火はタンクのシール部から上がり、ヴォパック社の泡消火設備が自動的に始動したという。消防署は、「ごく最近、この種の事故対応についてヴォパック社の人たちと一緒に現場での訓練を行ったばかりだったので、消防活動がうまくいった」と付け加えた。
鎮火翌日に現場立入りした消防士
(写真はromfordRecord.co.ukから引用)
事故対策本部長のマーク・エリオット氏の話によると、火災はタンクのリム・シール部で起こったという。
■ 英国ヴォパック社の代表取締役イアン・コクラン氏は、29日夕方、つぎのような声明を出した。
 「私どものターミナルにおいて、メンテナンス作業中に火災があったことを報告します。火災があったのは空のタンクで、石油製品に被害はありませんでした。くすぶった物質は速やかに消火できました。私どもは安全を最優先してきており、今回も円滑に作業が進めることができました。事故に当たって迅速かつ心強い対応を行って戴いた地元関係機関に感謝の意を表します」
消火活動で出動し、発災翌日の消防士
(写真はromfordRecord.co.ukから引用) 

補 足
■ 「イングランド」は、通常、英国あるいはイギリスと言っているが、正式には「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」である。人口は約6,200万人で、首都はロンドンである。
 「エセックス州」は、イングランドの東部に位置する州(カウンティ)で、人口約167万人、州都はチェルムズフォードである。
 「サロック」はエセックス州にある独立行政区の都市で、人口約16万人である。

■ 「ヴォパック社」(Vopak)は、オランダのロッテルダムに本部をおく「ローヤル・ヴォパック社」で、石油やケミカルなどの液体貨物のロジスティクス カンパニーである。世界31か国で85箇所のターミナルを保有する世界有数の物流企業である。英国には、「英国ヴォパック社」が3箇所の基地を持ち、サロックに「ロンドン・ターミナル」があり、86基のタンク(容量50~10,000KL)に約37万KLの石油製品などを貯蔵している。
 なお、日本には、日本通運㈱と長瀬産業㈱とのジョイントベンチャーである「日本ヴォパック社」があり、横浜、川崎、名古屋、門司に事業所を有している。
サロックにあるヴォパック社のタンクターミナル
(写真はグーグルマップのストリートビューから引用) 
■ 「エセックス消防署」は、正式には「エセックス州消防および救助サービス」(Essex County Fire and Rescue Service;ECFRS) で、エセックス地域を管轄する州の消防機関である。管轄地域は 367,000 haで、年間に約25,000件の緊急事故に対応している。職員は1,640名のスタッフ、フルタイム消防士874名と待機消防士479名を擁している。同消防署のホームページには、緊急事故で対応した際の出動車両などの情報を公開している。当ブログで紹介した2011年6月3日のイングランドのケント州キングスノースにある廃油貯蔵施設の火災事故では、地域外であるが、エセックス消防署も消火活動支援で出動している。

所 感
■ 事故は、内部浮き屋根式タンクの浮き屋根用シール材がメンテナンス時の火気によって燃えたものと思われる201166日、米国メイン州で同様の火災事故が起こっている。その事故はメイン州サースポートにあるアーヴィング・オイルターミナルの内部浮き屋根式タンクで起こったもので、タンクは工事中で空だったが、浮き屋根のシール部から火が出たという今回と同じ状況である。タンクの定期保全時にシール部の火気養生が不足して、シール材を燃やすトラブルは過去にも起こっている。タンクの油抜きとクリーンアップを終了したら、内部に可燃物はないという予断と安心感で、可燃性であるシール材が盲点となった事例であろう
注記; 浮き屋根シールの構造は、フォーム・ログ・シール方式、リキッド・フィルド・ログ・シール方式、ワイパー・シール方式、シュー・シール方式があり、後者2つは金属製で可燃性ではないが、前者2つは可燃性である。シール方式については、当ブログの「内部浮き屋根シールの供用中検査の方法」(2011年8月)を参照。
ヴォパック社のアルミニウム製ドーム型タンクの例
(写真はVopak社のホームページからから引用) 
■ しかし、ガソリンのような揮発性液体でないディーゼル燃料油(軽油)に浮き屋根式タンクを使用するかという疑問がある。ただ、ヴォパック社のホームページによれば、アルミニウム製ドーム型浮き屋根式タンクの導入に積極的であるようなので、浮き屋根式タンクにディーゼル燃料油を入れているのかもしれない。米国メイン州の内部浮き屋根式タンクの火災では、消火活動が難しかったようだが、今回は、比較的円滑に火災は消火できたものと思われる。この要素の一つには、消防署がコメントを出しているように、事業所と公設消防による現場での訓練が役立ったものと思われる。
注記;米国メイン州の内部浮き屋根式タンクの火災は、当ブログの「オイルターミナルのタンク火災において消防隊奮闘」(2011年7月)を参照。

後記; ブログを2年間継続していると、類似事例が出てくることがわかりますね。残念ながら、世界規模で見ると、なかなか過去の事例が活かされないということです。今回は、当ブログで過去に紹介した2件の情報が役立ちましたが、私自身、いつ紹介したか忘れています。このとき、活用するのが自分のブログをGoogleで検索することです。例えば、「世界の貯蔵タンク事故情報」と「内部浮き屋根式タンク」という言葉で検索すると、欲する事故情報がリストされます。以前、投稿件数が増えたときにリスト表を作ることも考えましたが、Google検索すればよいと思い、やめました。これで良かったのです。最近、将棋のプロ棋士とコンピュータが対戦し、コンピュータ棋士が勝ったというニュースが報じられましたが、これほどではないにしろ、私自身が書いた情報の記憶をコンピュータは超えていると実感しますね。

2013年4月30日火曜日

中華人民共和国の山東省でアスファルトタンク爆発・火災

 今回は、2013年3月29日、中国山東省にある石油貯蔵所のアスファルトタンクが爆発して、火災となり、1人が重傷を負い、1人が行方不明となっている事故を紹介します。
中国山東省にある石油貯蔵所のタンクが爆発して、火災となり、消火活動を行う消防隊
 (写真および解説はEnglish-Sina.comから引用
本情報はつぎのようなインターネット情報に基づいて要約したものである。
  ・English-Sina.com, 1 Missing, 1 Injured in E China Oil Tank Explosion, March 30,  2013
      ・News.Xnihuanet.com, , 1 Missing, 1 Injured in E China Oil Tank Explosion, March 29,  2013
  ・NewsHoma.us,  Shandong Qingzhou Tank Fire Has Been Extinguished Caused One Missing and One Dead, March 29,  2013  
  ・FireDirect.net, 1 Missing, 1 Injured in E China Oil Tank Explosion, April 2,  2013
    ・ReadDailyNews.com, Shandong Qingzhou Industrial Park Tank Explosion and One Seriously Injured, March 29,  2013

 <事故の状況> 
■  2013年3月29日(金)午前9時頃、中華人民共和国(中国)の山東省にある石油貯蔵所のタンクが爆発して、火災となる事故があった。事故があったのは、山東省青州市高柳(カオリュウ)の工業地域にある青州李浩恒石油化学社の貯蔵タンクで、爆発によって1人が重傷を負い、1人が行方不明となっている。同社はアスファルト貯蔵を操業している会社で、タンク内にはスラリーオイル(アスファルト)が入っていた。
中国 山東省 
■ 齊魯(クイロ)ネットワークの記者によると、青州李浩恒石油化学社には、8基の貯蔵タンクがあり、そのうちの1基が爆発して火災になったもので、爆発によってタンク上部が剥ぎ取られ、青州地方の3~4mの風に乗って煙が市街地の方へ流れていき、煙は2・3km先まではっきり目に見えた。
■ 発災に伴い、10台を超える消防車が現場へ駆け付け、消火活動を行った。消防隊は、隣接する原油の入った7基のタンクに高圧のジェット水をかけ、延焼して爆発することのないように消防活動を行った。
(写真はEnglish-Sina.comから引用
■ 爆発の原因については調査中であるが、一部のメディアでは、静電気によるものと報じているところもある。
■ 爆発火災のあったタンクは、新しいプラント地区に建設されたものだった。齊魯ネットワークの記者によると、プラント地区では建設が進行中で、事務所も塗装の上塗りが終わっていない状況だった。プラントの近隣会社である山東清沢エナージー社に入構していた作業員によると、9時過ぎに爆発があった後、プラント地区の作業員は避難したという。齊魯ネットワークの記者によると、この地方の警察署と消防署は全員、今回の化学プラントの爆発事故対応に動員されているが、現在のところ、消防隊に負傷者が出たという報告はあがっていないという。
 (写真はReadDailyNews.comから引用) 

補 足
■  「山東省」(さんとう省/シャントン省)は、中華人民共和国の西部にある省で、北に渤海、東に黄海があり、黄河の下流に位置する。人口は約9,500万人、省都は済南で、他に青島、泰安などの主要都市がある。
 「青州」(せいしゅう/ピンイン)は、山東省の地級市レベルの濰坊市(いほう市)にある県級市レベルの市で、海から離れた内陸地に位置し、人口約90万人の街である。

■ 「青州李浩恒石油化学」(Qingzhou Hao Li Heng Petrochemical Co.)社は、記事中でアスファルト貯蔵を操業している会社と報じているが、詳細はわからない。青州市に8基の貯蔵タンクを保有しているので、場所をグーグルマップで調べたが、はっきり判断できなかった。

所 感
■ 以前から言ってきたようにアスファルト自体は火災を起こしにくい液体であるが、世界的にみると、アスファルトタンクの事故は少なくない。最近では、①20065月、日本の東亜石油京浜製油所におけるアスファルトタンクの爆発事故、②20099月、ニュージーランドのフルトンホーガン社のアスファルトタンク爆発による溶接士の死亡事故、③201012月、カナダのポートスタンレーにあるマックアスファルト・インダストリー社のアスファルトタンク破損による漏洩事故、④20115月、米国カリフォルニア州のグラナイトロック社のアスファルトタンク爆発事故、➄20126月、日本のコスモ石油千葉製油所においてアスファルトタンク破損によるアスファルト流出事故があった。前々回の当ブログで紹介した201337日、韓国の慶尚北道にある韓国鉱油の重油貯蔵タンクの爆発事故も同様に重質油である。そして、今回の中国山東省の爆発・火災事故である。
 アスファルトタンクで注意すべきことは、水による突沸、軽質油留分の混入、運転温度の上げすぎ、屋根部裏面の硫化鉄の生成などである。今回の事故は、着火原因が静電気によるという情報もあるが、爆発の要因は上記のいずれかであろう。

後 記; 中国の事故情報はなかなか掴みきれないところがあり、今回の情報でもはっきりしないところがありますが、以前と比べると、随分情報公開されています。特に、写真が公開されており、タンクが新しそうだということ、スクアート車(屈折放水塔車)による泡消火活動などがよくわかります。しかし、山東省だけで9,500万人の人口がいるところだからでしょうか、負傷者・不明者が出た事故の割に人災の状況についてあっさりした記事になっています。
 ところで、今年は暖かさ・寒さの変わりが激しい気候ですが、春は着実に進んでいます。満開の桜
が散った後、木々の新芽が日に日に伸び、新緑の季節になっています。我が家の庭の牡丹も開花し、楽しませてくれています。しかし、牡丹という花はひ弱で、雨や風に弱いところが欠点で、一雨濡れると、哀れな花姿になります。そこで、今年は傘をさすことにしました。風情があるのは和傘ですが、今は雨に濡れても大丈夫な和傘は高いので、安価な洋傘にしました。これが功を奏し、比較的長く鑑賞できました。少し派手目の傘でもよく、まわりが緑ですので、赤い傘は映えますし、牡丹がきれいに見えることがわかりました。