ひとつは、千葉県市原市のコスモ石油千葉製油所で起こった液化石油ガスタンクの爆発・火災事故です。この事故は、東日本大震災の大津波被害や福島原子力発電所事故に隠れて副次的に扱われたニュースになりましたが、日本のプラント事故としては最大規模のものでした。
もうひとつは、茨城県の鹿島石油コンビナートで起こった液化石油ガスタンクの損傷と原因についてです。両方のタンクとも、球形タンクの支柱の筋交いが破断するという損傷が発生したものです。しかし、一方は爆発・火災事故につながっていき、一方は火災や漏洩という事故には至っていません。
一年前の事故ですが、2012年3月7日、石油連盟は同タイプの筋交いを使っている99基のタンクのうち49基について補強策を取るということを発表しています。
後記; このブログの最初に取り上げたのが、東日本大震災のタンク事故に関する情報でした。その中で市原市のコスモ石油千葉製油所の液化石油ガスタンクの爆発・火災事故情報も紹介しましたが、今月になって石油連盟がガスタンク49基の筋交い補強を決めたというニュースを聞いて再び取り上げることとしました。
この種の事故情報は、事故の状況、地元の反応、消防活動状況、事故原因、再発防止策がわかることが最も好ましいのですが、なかなか揃わないのが通常です。この点、コスモ石油のタンク事故については1年間で大方の情報が揃いました。日本は事故関連の情報公開に消極的であったものが、変わってきたなという印象です。
市原市に住んでいる知人がコスモ石油の球形タンク爆発の時は、生きた心地がしなかったと言っています。西日本にいると、ニュースに余り取り上げられず、わかりませんでしたが、今回、改めて事故情報を調べてみると、確かに大変な事故だったと再認識しています。
知人は「若者への応援歌」というブログを開設しており、このコスモ石油事故にも触れている「大地震災害に備える」という記事があります。その中で液化石油ガスタンクの倒壊は液状化で基礎の杭が折れたのではないかという説を紹介しています。今回、情報検索した際、そのような情報もありましたが、一応、液状化によるものでないという結論が出ています。しかし、簡単に倒壊した原因に疑問が残っていると感じている人が多いことは確かでしょう。
なお、「若者への応援歌」のアドレスはつぎのとおりです。 http://kamuimintara.blogspot.jp