浸水した佐賀鉄工所(右下)から黒い帯状で流出した油 (8月28日午後12時20分頃)
(写真はAsahi.comから引用)
< 発災施設の概要 >
■ 発災があったのは、佐賀県杵島郡(きしま・ぐん)大町町(おおまち・ちょう)にある佐賀鉄工所大町工場である。佐賀鉄工所は佐賀県と神奈川県の4か所に工場があり、自動車用の各種ボルトを製造しており、大町工場は1969年に稼働している。
■ 事故があったのは、工場にある連続焼入焼戻炉の熱処理用の焼入油(クエンチオイル)の入った油槽である。部品のボルトを油槽に落とし込む形で熱処理しており、油槽にふたは無く、24時間稼働している。油槽は床下3mのところに設置されており、最大で10,000リットル(10KL)の入る油槽が8基設置されている。
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佐賀県大町町付近(洪水前)
(写真はGoogleMapから引用)
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佐賀鉄工所付近(洪水前)
(写真はGoogleMapから引用)
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<事故の状況および影響 >
事故の発生
■ 九州北部の記録的大雨に見舞われ、2019年8月26日(月)から降り始めた雨は28日(水)午後10時までの総雨量は、佐賀市で458mmと平年の8月1か月分の2倍以上に達した。
■ 8月28日(水)、この記録的大雨によって佐賀県大町町では、六角川が氾濫して洪水になり、町内の建物や農地が冠水した。佐賀鉄工所では、午前4時半頃に連続焼入焼戻炉の建物の稼働を停止させた。しかし、工場建物では3つの重量シャッターがあるが、北東側と南西側のシャッターから水が入り込んだ。建物が浸水し、焼入油の入った油槽に水が流入し、油が浮き上がる形で溢れだし、30分後には油が流出した。午前5時半頃には従業員は避難した。
■ 流出量は、佐賀県によると、当初、最大で約80,000リットルといっていたが、約50,000リットルとみられる。同工場では28日(水)
午前5時頃、8基の油槽がある建物が浸水した。当時、夜勤の従業員7人が勤務しており、設置されていた2台の排水ポンプを稼働させた。ただ、土囊(どのう)積みなどの作業は水位が上がり始めてから取りかかっており、水位の上昇が速く、対応できなかった。事故後の杵藤地区広域市町村圏組合消防本部の調査結果、流出量は113,110リットルと発表した。
■ 油は浸水した周辺の農地、住宅地に水とともに流れ込んだ。工場から下流に約1kmにある病院と併設の老人保険施設にも油混じりの水が入り込んだ。28日(水)の午後も水が引かずに病院は孤立状態が続き、入院患者110人、老健施設の入所者70人、出勤できた医師や看護師ら21人が建物内で避難した。
■ 近くの住民の女性は、油が浮いた水が自宅の玄関まで入ってきたといい、「黒い油が広がり、においがきつい。水が引いた後は油の処理が大変だ」と話した。自宅の玄関前で泥や油をホースで洗い流していた70代の男性は、「前にも同じことがあったのに」とこぼした。近くの住宅の壁には、1990年7月に起きた豪雨災害の時と今回の、2本の冠水の跡が残っていた。前回はひざ丈ほど、今回は胸のあたりまである。「たしかに今回の大雨は想定外だったが、最近はこういう災害がよくある。油のような影響のあるものを扱うところには、どうにか想定して防いでもらいたかった」と語っている。
■ 佐賀鉄工所は、「油は不燃性だが、付着したら皮膚が変色する可能性がある」と説明し、人体への影響については「低いとみている」と話した。
■ 病院近くには毎秒7トンの排水能力のある農業用ポンプがあるが、油を川に流し入れることになるため稼働していないという。
■ 工場から流出した約50,000リットルの油は、鉄工所から東と南東方向に少なくとも1kmにわたった。水が引いた鉄工所周辺の住宅地では、住民が油にまみれた廃棄物を家屋からの搬出を始めている。
■ 今回流出した油は熱処理用の焼入油で熱した鉄を冷やす役割がある。深さ約3mの油槽が8基あり、床に埋め込まれるような形で並び、ベルトコンベヤーに乗ったボルトが入って冷やされる。
30年前の1990年7月の大雨時にも同工場から油が流出した。この事案を踏まえて、鉄工所では、高さ3.5m、横5mの可動式の重量シャッターを3台設置、油槽のある建物を数十cmかさ上げし、排水ポンプの設置やオイルフェンス、土囊(どのう)を準備したりする対策をして、同程度の雨が来ても防げるという判断をしていたという。佐賀鉄工所は、「対策を講じていたが、想定を超える雨で、より強固な防災対応をしておくべきだった」と話している。
被 害
■ 佐賀鉄工所のボルト製造用の設備が浸水した。熱処理用の焼入油(クエンチオイル)の入った油槽が水没し、焼入油50,000リットルが工場外に流出した。佐賀鉄工所から漏れた油量は、金属加工油を含めて113,110リットルであるが、敷地外に出た油量は確定していない。
■ 洪水によって大町町の建物などが浸水したほか、流出した油による建物や農地の環境被害が出た。県によると、油の流出範囲は工場から東と南東方向に約1㎞で、流出面積は推計で約825,000㎡に及んだ。農作物への被害は水稲25.8ヘクタール、大豆15.3ヘクタールとみられる。流出した油の被害に遭った住宅は少なくとも105棟にのぼるとみられる。
■ 熱処理用の焼入油(クエンチオイル)流出による直接的な人的被害は無かった。
< 事故の原因 >
■ 事故の原因は、川の氾濫の洪水による自然災害である。
■ 30年前の1990年7月の大雨時に佐賀鉄工所大町工場から油が流出しており、この事案を踏まえて佐賀鉄工所はつぎのような対策を行なっていた。
● 高さ3.5m、横5mの可動式の重量シャッターを3台設置
● 油槽のある建物を数十cmかさ上げ。
● 排水ポンプの設置
● オイルフェンス、土囊(どのう)を準備
佐賀鉄工所は同程度の雨が来ても防げるという判断をしていたが、機能しなかった。
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浸水した佐賀鉄工所(写真上)から黒い帯状で流出する油(8月28日午後12時20分頃)
(写真はAsahi.comから引用)
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洪水状況、オイルフェンス展張、ポンプ排水状況 (国土交通省九州地方整備局)
(写真はQsr.mlit.go.jpから引用)
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佐賀鉄工所大町工場の浸水と油流出状況
(写真はAsahi.comから引用)
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浸水した住宅に水と一緒に入ってきた油(8月28日)
(写真はTwitter.comから引用)
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< 対 応 >
■ 8月28日(水)~29日(木)未明にかけて、自衛隊(佐世保地方隊)は、佐賀鉄工所と病院周辺における流出油の拡大を防ぐため、オイルフェンスを展張した。
■ 8月28日(水)、佐賀鉄工所従業員や消防団員らは吸着マットを使った除去作業を始めた。六角川の河口近くの有明海では、国土交通省が油膜が広がっているのをヘリコプターで確認、鉄工所の油が流れ出た可能性もあり、フェンスを設置するなどの対策を講じた。(のちに、油膜は佐賀鉄工所からの流出油ではなく、車のガソリンや住宅から流れ出たものとみられた)
■ 8月29日(木)には、工場の従業員ら約200人が工場内外で油の除去や清掃作業に実施した。町内では、海上自衛隊(佐世保警備隊)が冠水した地域を船で回りながら吸着マットで油を吸い取った。
■ 8月29日(木)、佐賀鉄工所大町工場では、主に大手自動車メーカーのホンダや日産自動車などにボルトを供給しており、各社には「同じ設備のある佐賀工場や多久工場などと調整しながら補完していく」という。
■ 8月30日(金)、佐賀県などの洪水の排水回収作業に関わる行政関係者は気をもんでいる。排水を進めすぎると油の回収に支障が出るため、意図的に水を残すことを余儀なくされている。関係者は「この規模の油流出への対応は難しく、試行錯誤するしかない」と話す。佐賀県庁で行われた県災害対策本部会議で知事は「油が地面についてしまうと除去しにくくなる。水がある間にできるだけ除去する」と述べた。
■ 実際に現場では、油が地面に付着しないように、水を残して道路を通れるように排水するという難しい作業が求められた。油が地面に固着すれば汚染された土壌ごと取り除く必要があり、手間が増してくる。県消防防災課は「吸着シートを浸して油を回収するというマンパワーが必要な作業になっている」と説明する。県幹部は「油の問題が全体の排水対応を難しくしている」と今回の水害の特徴を指摘する。今後は、国土交通省、海上保安庁、自衛隊による現地合同拠点を設け、回収作業の円滑化を進めるという。
■ 油の除去には、大量の油吸着マットが使われているが、不足してしまった。県は自衛隊に依頼し、関東の民間企業から油吸着マット約47,800枚を手配し、
30日(金)には佐賀空港まで空輸し、調達した。
■ 8月30日(金)、鉄工所から油が拡散し、田畑の農作物に付着していることが分かり、県などは除去作業を進めるとともに、被害実態を調べた。
■ 8月30日(金)の朝、避難所から浸水した自宅の様子を見に来た男性は、家の外壁に1.5mほどの高さまでつかった跡が残っていたのを見た。壁や網戸にシャワーで水をかけたが、うっすらと黒くついた油汚れは取れず、「水をかけただけでは無理そうだ」と語った。鉄工所の周辺に広がる農地については、「毒性がないとは言えない油なので、油が流入した田んぼなどの土壌は、まるごと入れ替えないと、作物としての価値を失ってしまう」という。
■ 油は水が引くと取扱いが難しくなるため、水に浮いているうちに、油吸着マットやひしゃくで回収する必要がある。住宅の壁などに付着した場合、中性洗剤を使ってブラシでこすれば落ちるという。一方、時間を追うごとに焼入油は増粘化するので、道路や屋内に残る油は油吸着マットでは取れにくくなり、除去作業が長くなる。地面に残った油は土砂ごと取り除く必要があるため、除去作業はさらに長期化する。
■ 8月30日(金)、佐賀鉄工所は「多大な迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪し、住民への賠償については「まだ考えられる状況にない」とし、油の回収を最優先する考えを示した。「約30年前にも同様の事故があり、対策を講じてきたが、想定をはるかに超える雨だった」と話す。その上で「まずは油の除去が最優先。管理体制を含めて今後、原因を検証していきたい」としている。
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自衛隊によるオイルフェンス展張状況(8月28日夜から29日未明)
(写真はTwitter.comから引用)
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自衛隊や佐賀県職員による油回収作業状況
(写真はTsuiran.jp
から引用)
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佐賀鉄工所従業員による工場外の油除去作業
(写真はcity.taku.lg.jpから引用)
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水門周辺におけるオイルフェンス展張と油回収作業状況(8月30日午前10時頃)
(写真はAsahi.comから引用)
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■ 9月3日(火)、大町町は、住民向けに「災害に伴う家屋内・外壁の清掃方法」(海上災害防止センター作成)を同町ウェブサイトに参考として掲載した。
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大町町提供の「災害に伴う家屋内・外壁の清掃方法」
(図はTown.omachi.saga.jp
から引用)
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■ 9月10日(火)、佐賀県は大町町で発生した油流出事故における緊急対策の最終作業を全員で行った。参加したのは、国土交通省40人、自衛隊410人、地元消防団15人、佐賀県110人、大町町28人、大町町議会8名、佐賀鉄工所30人、計641人である。
今後、油が確認された場合、県や町など地元の関係機関で対応する。
■ 9月10日(火)、佐賀鉄工所大町工場から流出した油の被害に遭った住宅が少なくとも105棟にのぼることが分かった。住宅などの被害程度を証明する罹災証明書の交付に向けた町の調査で油の付着などが確認された。前例がない大規模な油流出による住宅被害を災害としてどう区分するか基準はなく、国が判断基準の検討を続けている。既存の国の対応指針は、大きく分けて地震、水害、風害、液状化などの地盤被害の四つで、油流出による被害が絡む場合の調査の在り方や被害の判断基準がないという。
■ 9月10日(火)、農林水産省は、杵島郡大町町で発生した鉄工所からの油流出による被害について、稲や大豆が出荷できない場合は農作物の保険である共済の支払い対象になるので、農業者への周知を図るとしている。
■ 9月10日(火)、杵藤地区広域市町村圏組合消防本部は、事故後の調査結果、流出量は113,110リットルと発表した。熱処理装置の油槽に入っていた焼入油のほか金属加工油であるが、敷地外に出た油量は不明としている。
補 足
■ 佐賀県杵島郡(きしま・ぐん)「大町町」(おおまち・ちょう)」は、佐賀県中央部に位置する人口約6,200人の町である。
北側に隣接する多久市では、
2018年6月に「佐賀県の温泉施設で燃料タンクから流出」事故があった。
■ 「佐賀鉄工所」は1938年に創業し、現在は自動車用の高強度ボルトを生産する会社である。国内に4箇所、海外に4箇所の製造拠点をもち、従業員はグループ全体で約2,000人である。全工程を自社で賄う「一貫生産方式」による高い技術力で年間58億本のボルトをホンダや日産などのメーカーに納入しており、佐賀県では優良企業として知られている。
(YouTube「 SAGAものスゴ!平成27年10月放送 佐賀鉄工所」を参照)
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佐賀鉄工所大町工場の正門付近(洪水前)
(写真はGoogleMapのストリートビューから引用)
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■ 流出した「焼入油」はダフニークエンチGS70と報道されている。精製度の高い潤滑基油と冷却性向上の特殊添加剤を組合わせた焼入油のダフニークエンチGの特別仕様だとみられる。性状は密度0.83、引火点164℃、動粘度11mm2/s(40℃)であり、潤滑油系としては軽油並みの密度で粘度も高くなく、この性状が黒い帯状で流出していったとみられる。
なお、焼入油は一般の燃料油のガソリンや軽油よりも高級で、20リットル缶で10,000円前後はする。大量に購入すれば、この値段ではないが、流出した50,000リットルの推定額は2,500万円である。
(ボルトの製造工程は佐賀鉄鋼所で制作したユーチュブの動画、YouTube「 (株)佐賀鉄工所 ボルトの製造工程」を参照。ただし、油槽の映像は無い)
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佐賀鉄工所の焼入れ焼戻し工程(同社のPR動画)
(写真はYouTube.comから引用)
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■ 佐賀県の大雨によって油流出事故は伊万里市でも起こっている。
● 8月29日(木)午後11時過ぎ、佐賀県伊万里市二里町の伊万里鉄工所から県伊万里土木事務所に「高潮で敷地内が浸水し、隣の伊万里川に油が流出した」と連絡があった。鉄工所によると、満潮時に川の水が敷地内に流れ込み、床上高さ15cmまで約20分間浸水した。作業用の油約200リットルが川の方に流出した。鉄工所の前の伊万里川では、水面に薄い油膜が浮いている状態になっていて、県の担当者や鉄工所の社員が、オイルフェンスを設置し、油が広がるのを防ぎ、油の除去作業が行われた。
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伊万里川に流出した油の除去作業
(写真はSaga-s.co.jpから引用)
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■ 洪水によって油流出に至った事故は、つぎのような事例がある。
● 2010年7月、「パキスタン洪水に伴う油流出による環境汚染」
● 2013年10月、「米国コロラド州で洪水によって被災したタンクから油流出」
● 2014年7月、「米国コロラド州で洪水によって今年もタンクから油流出」
● 2017年6月、「メキシコのペメックス社の製油所で浸水による火災で死傷者9名」
● 2017年8月、「米国テキサス州でハリケーン上陸による石油施設の停止と油流出」
日本では、洪水でなく、東日本大震災時の津波による油流出がある。
● 2011年3月、「東日本大震災時の気仙沼オイルターミナルの壊滅」
● 2019年6月、「東日本大震災で壊滅した気仙沼オイルターミナルの復興」
所 感
■ 今回の事故原因は自然災害である。
30年前の1990年7月の大雨時に佐賀鉄工所大町工場から油が流出しており、この事案を踏まえて佐賀鉄工所はつぎのような対策を行なっており、同程度の雨が来ても防げるという判断をしていた。
● 高さ3.5m、横5mの可動式の重量シャッターを3台設置
● 油槽のある建物を数十cmかさ上げ。
● 排水ポンプの設置
● オイルフェンス、土囊(どのう)を準備
洪水についての住民の証言に「近くの住宅の壁には、1990年7月に起きた豪雨災害の時と今回の、2本の冠水の跡が残っていた。前回はひざ丈ほど、今回は胸のあたりまで」とある。鉄工所のある場所と異なろうが、前回は50cmほどに対して今回は120~130cmほどあり、前回をはるかに越す洪水だったといえよう。
■ 今回の事例は自然災害であるが、教訓を活かすためにつぎの3つの要素の観点で見てみる。
① ルールを正しく守る
② 危険予知活動を活発に行う
③ 報連相(報告・連絡・相談)を行い、情報を共有化する
● 「高さ3.5m、横5mの可動式の重量シャッター」は熱処理工場建家の止水扉とみられ、高さが結構あり、これが機能しておれば、水の浸入や油の流出は避けられたのではないかという疑問がある。この重量シャッターの操作に関するルールがあったか分からないが、「ルールを正しく守る」という観点では今後に検討課題はあるように思う。
● 危険予知活動は現場の安全活動であるが、大雨時の工場経営(操業)を行うべき工場幹部の危険予知(大雨の想定、夜勤の人員体制、止水設備やオイルフェンスの点検など)が果たして適切だったか。
● 工場外への油流出に関して、工場内外の「報告・連絡・相談」の「情報の共有化」については問題があっただろう。工場内の設備が水に浸かり始めれば、油流出防止よりも人命の確保と装置の停止などの対応に追われただろう。異常時の情報共有化に関する課題はあるだろう。
備 考
本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。
・Asahi.com, 鉄工所の複数の油槽が浸水、油が川の近くへ流出 佐賀, August
28, 2019
・Saga-s.co.jp , <佐賀豪雨>「油回収を最優先に」 佐賀鉄工所「多大な迷惑」謝罪, August
31, 2019
・Saga-s.co.jp , <佐賀豪雨>油流出「国内で例を見ない最大規模」, August
31, 2019
・Saga-s.co.jp , <佐賀豪雨>油、約5万リットル流出 従業員ら除去急ぐ 佐賀鉄工所・大町工場, August 30,
2019
・Saga-s.co.jp , <佐賀豪雨>排水進めすぎると油回収に支障、気をもむ行政, August
31, 2019
・Asahi.com, イネにしみた油「言葉にならんよね」 佐賀、復旧阻む泥, August
31, 2019
・Nikkei.com, 大雨で流出の油、農業被害を佐賀県が調査, August 30,
2019
・Qsr.mlit.go.jp, 六角川付近
油流出箇所への対応(オイルフェンス設置、ポンプ排水, August 30,
2019
・Yomiuri.co.jp, 家に油、街に悪臭…大雨の佐賀「いつ暮らせるのか」, August 30,
2019
・Saga-s.co.jp, 高潮で浸水、伊万里川に鉄工所から油流出, August
30, 2019
・Nhk.or.jp,
伊万里市でも油流出で対応検討, August 30,
2019
・Pref.saga.lg.jp,
令和元年8月豪雨災害
第13回
佐賀県災害対策本部会議資料, September
04, 2019
・Town.omachi.saga.jp,今回の災害に伴う家屋内・外壁の清掃方法について, September
03, 2019
後 記: 今回の事例は貯蔵タンクではなく、熱処理工程の油槽でしたが、佐賀県の大雨被害の中で注目を浴びた事例でしたので、ブログで紹介することとしました。東日本大震災時の気仙沼の津波では、22基の貯蔵タンクが流失し、12,800KLの油が海の中に流れ込んでしまいました。
気仙沼では夜の湾内火事で流出油に触れられましたが、東日本大震災の広域の大災害の中で埋没した印象の油流出事故でした。今回の流出油は50KLですが、内陸の油流出としては最大だということで、報道によって大きく取り上げられた事故でした。
今回の事故で関心したのは、自衛隊が出動したことで対応が速かったことです。事故のあった8月28日夜からオイルフェンスを展張し、油吸着マットで油の回収を行っています。油吸着マットが不足すると、8月30日には輸送機で関東から運んでいます。もし、これが単なる民間の油流出事故で自衛隊が出動しなかったら、こんなに速くは進んでいません。9月3日に大町町が住民向けに「災害に伴う家屋内・外壁の清掃方法」について情報を流すことができたのは、現場で自衛隊が従事していたからだと思っています。しかし、海外の油流出事故では、岩や草木に付着したクリーンアップに少なくとも2・3か月はかかっているので、大町町のクリーンアップも長い期間がかかると思います。
追 記;9月3日以降の報道記事を見ていたら、事故時や事故後の対応状況について新たな情報が出てきましたのでブログを一部追記しました。
追 記;9月3日以降の報道記事を見ていたら、事故時や事故後の対応状況について新たな情報が出てきましたのでブログを一部追記しました。
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