今回は、米国ニューメキシコ州リー郡南部にある石油生産施設で大規模なタンク火災が発生した事例を紹介します。
< 発災施設の概要 >
■ 発災があったのは、米国ニューメキシコ州(New Mexico)リー郡(Lea County)南部にある石油生産施設である。
■ 事故があったのは、リー郡南部(ジャル近郊)のフライングパン通り(Frying Pan Road)とアンソニー通り(Anthony Road)の交差点近くにある石油生産施設の油井ユニットのタンク設備である。フライングパン通りとアンソニー通りの交差点近くには“KylePipkin 203H&202H”という油井ユニットがある。同ユニットはマタドール・プロダクション・カンパニー(Matador Production Company)の所有する石油生産施設である。
<事故の状況および影響>
事故の発生
■ 2026年7月17日(金)、リー郡南部の石油生産施設で大規模なタンク火災が発生し、大きな黒煙が立ち昇った。
■ 発災にともない、消防署の消防隊が出動した。
■ 出動したのは、ジャル消防署、ユーニス消防署、ノウルズ消防署、ホッブス消防署の消防隊のほか、リー郡保安官事務所と緊急事態管理局である。
■ 当局は、半径2マイル(約3.2km)の避難区域を設定し、住民に対し現場付近への立ち入りを避けるよう呼びかけている。なお、現在の避難区域内には住宅はない。
■ 現場がひとけのない地帯であったため、住宅への被害はなかった。ジャルなどの近隣の人口密集地には影響はなかった。
■ 事故にともなう負傷者もいなかった。
■ リー郡は、車の運転手に対し、火災を見るために道路脇に停車しないこと、そして法執行機関や緊急対応要員の指示に従うことを呼びかけた。
■ 火災への対応が消防隊員によって続けられているため、7月17日(金)の午後も避難区域は引き続き有効となっている。
■ 消防隊員は安全な区域を設定し、消火活動と現場の冷却作業を行う間、現場を監視した。
■ 米国国立気象局の報告によると、発災場所の北方にあるジャルの住民は避難区域や煙の影響を受けない見込みだ。
被 害
■ 石油生産施設の油井ユニットが火災で焼損した。
■ 負傷者はいなかった。
■ 避難区域が設定され、住民に対し現場付近への立ち入りが制限された。
< 事故の原因 >
■ 事故の原因は分からない。
< 対 応 >
■ 消防隊員は安全な区域を維持し、その後数日間、消火活動と現場の冷却作業を行う間、現場を監視した。
■ 緊急対応当局は引き続き状況を監視しており、状況が改善すれば避難区域を縮小する予定だと述べた。
補 足
■「ニューメキシコ州」(New Mexico)は、米国の南西部に位置し、州の北はコロラド州に接し、東側にはオクラホマ州とテキサス州に、西側はアリゾナ州に、南側はテキサス州およびメキシコとの国境に接しており、人口約212万人の州である。
「リー郡」(Lea County)は、ニューメキシコ州の東南部に位置し、人口は約74,400人の郡である。
■「発災施設」は特定できなかった。フライングパン通りとアンソニー通りの交差点近くには、“KylePipkin 203H&202H”という油井ユニットがあり、マタドール・プロダクション・カンパニー(Matador Production Company)が操業する。しかし、確かな被災写真に乏しく、メディアでも事業所を明記していない。 “KylePipkin 203H&202H”という油井ユニットは、グーグルマップで調べると、大きな施設ではないし、周りには住宅は勿論、ほかの設備はない。メディアの被災写真には、ほかの施設や設備らしいものが写っており、今回の施設事故のものであるという確証はとれない。 “KylePipkin 203H&202H”の油井ユニットの隣接地は更地になっており、拡張したのかもしれないが、詳細はわからない。
所 感
■ 今回の事例はメディアの発災写真があり、事故状況ははっきりしていると思った。しかし、調べていくと、発災写真に疑問が出てきた。半径2マイル(約3.2km)に避難区域が設定され、この間には住宅は無いというが、写真には、発災設備のほか他の構築物が写っている。また、火災の写真に写っている設備と今回の発災した設備が同じとは思えない。
グーグルマップによると、“KylePipkin 203H&202H”の油井ユニットの隣接地は更地になっており、新たな設備が拡張したのかもしれないが、いずれにしても被災写真が今回の事故のものであるという確証が持てないので、採用しないこととした。
■ そうすると、発災写真が一枚も無いということになり、事故状況はメディアの記事のみになった。ニューメキシコ州の石油生産関連施設に関するタンク事故は、これまでつぎのような事例を紹介してきた。
●「米国ニューメキシコ州の油井用貯蔵施設で爆発・火災、死傷者2名」(2018年7月)
●「米国ニューメキシコ州の石油施設で爆発・火災、死者3名」(2017年9月)
2017年の事例では、発災施設の被災写真があるが、2018年の事例では、遠くからの煙の写真しかない。この頃から、ニューメキシコ州を含めた米国のメディアの体制や組織が弱体化しつつあるのではないかという危惧をもったが、今回の事例を見ると、それがはっきりと現れている。
備 考
本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。
・Kob.com, Firefighters battling tank battery fire in Lea County, July
18, 2026
・Krqe.com, Crews battling tank battery fire in Lea County, July
17, 2026
・Koat.com, Crews battle large fire in Lea County, July
17, 2026
・Aol.com, Tank battery fire in Lea County sparks evacuation
order, July 18, 2026
後 記: 今年の夏の暑さには閉口します。さらに追い打ちをかけるようにルームエアコンがこわれました。新しいのに買い替えることにしましたが、その間、扇風機で対処しました。このブログも扇風機の風の中で調べたりしましたが、その時間は一回最大で1時間を限度にしました。暑さには強い方だと自分では思っていましたが、今年の暑さは家や部屋のまるごと外気温と変わらぬ異常さです。つくづく、ルームエアコンのありがたみを実感しました。





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