今回は、2026年7月13日(月)、メキシコのヌエボ・レオン州ヘネラル・スアスアにある潤滑剤製造会社のルブリカンテスLyA社の工場で石油タンクが爆発して火災になり、延焼が拡大して大きな被害になった事例を紹介します。
< 発災施設の概要 >
■ 発災があったのは、メキシコ(Mexico)のヌエボ・レオン州(Nuevo León)ヘネラル・スアスア(General Zuazua)にある潤滑剤製造会社のルブリカンテスLyA社(Lubricantes LyA)の工場である。
■ 事故があったのは、スアスア-マリン道路(Zuazua-Marin)沿いにあるルブリカンテスLyA社の工場内にある石油タンクである。
<事故の状況および影響>
事故の発生
■ 2026年7月13日(月)午後2時頃、ルブリカンテスLyA社の工場で石油タンクが爆発し、火災が発生した。
■ 工場で発生した火災により、瞬く間に濃い煙の柱が空高く立ち昇り、スアスア市の空は黒く染まり、市街地は暗闇につつまれた。この煙は、エスコベド、アポダカ、サン・ニコラス・デ・ロス・ガルサといった都市圏の一部の地点からも視認できた。
■ 石油タンクの爆発・火災により、工場内の4連タンクや圧力容器類に連鎖的に影響を及ぼした。
■ 発災にともない、消防隊が出動した。ヌエボ・レオン州のほか、スアスア、マリン、イゲラス、ドクター・ゴンサレスの各自治体から消防隊員と民間防衛隊員が出動した。
■ 消防隊が到着した際、石油やディーゼル燃料を貯蔵していた油タンクとタンクローリーが火災になっていた。
■ 火災は少なくとも10回以上の爆発を引き起こした。
■ 事故にともなう死傷者は出ていない。
■ 当局は、予防措置として、同社の従業員や近隣の施設・住宅の住民300人強を避難させた。
■ フェースブックなどでは、火災のニュースを伝える動画が投稿されている。
●Facebook、「Así
luce el incendio que consume una fábrica aceitera en .」(2026/7/13)
●Instagram、「Nuevo León on Instagram: "#Zuazua | ¡En llamas! Se incendia ...」(2026/7/13)
被 害
■ 石油タンクなど潤滑剤工場の設備が火災で損壊した。内部に入っていた油が焼失した。
■ 従業員や住民300人が避難した。
■ 火災による炎や黒煙により環境への汚染が生じた。
< 事故の原因 >
■ 事故の要因は石油タンクの爆発・火災であるが、爆発の原因はわかっていない。
< 対 応 >
■ 約20時間後、スアスア市で大規模な火災が発生した工場では、燃焼臭と煙の臭いが残っていた。
■ ルブリカンテスLyA社は州および市の市民保護局から営業停止命令を受けた。工場の門から見ると、内部には使い果たされた大きな容器などが散乱しているのが見える。
■ スアスア・マリン間の幹線道路は全面開通しており、7月14日(火)の朝の交通の流れは円滑に流れていた。警察は現場での警備は継続されると述べた。
補 足
■「メキシコ」(Mexico)は、正式にはメキシコ合衆国で、米国(アメリカ合衆国)と中央アメリカの間に位置し、人口約1億3,400万人の連邦共和国(合衆国)である。
「ヌエボ・レオン州」(Nuevo León)は、メキシコ北東部に位置し、正式名称はヌエボ・レオン自由主権州といい、人口約578万人の州である。
「ヘネラル・スアスア」(General Zuazua)は、ヌエボ・レオン州の中央北部に位置し、モンテレイ都市圏にある人口約10万人の自治体である。ヘネラル・スアスア市は、有名なロデオと郷土料理であるエンパルメスで知られている。
「ルブリカンテスLyA社」(Lubricantes LyA)は、1994年に設立した自動車および産業分野向け潤滑剤を製造している会社である。ヌエボ・レオン州ヘネラル・スアスア市に拠点を置く100%メキシコ資本の企業である。同社は、エンジン、トランスミッション、産業用として包装された自動車用オイル、不凍液、ポリエチレン製容器とそのキャップの製造、ラベルの製造・印刷といった製品を卸売や小売で提供している。
■「発災タンク」について、報道では、石油タンクというだけで大きさなどの仕様は報じられていない。“石油タンクの爆発・火災により、工場内のタンクや圧力容器類に連鎖的に影響を及ぼした” とあり、また“消防隊が到着した際、石油やディーゼル燃料を貯蔵していた油タンクとタンクローリーが火災になっていた”と報じられており、軽質油を積載していたタンクローリーが積込んでいた石油タンクとの接続部から流出して発災したことも考えられる。
グーグルマップで調べると、ルブリカンテスLyA社の工場にはタンク群があり、直径は2.6~3.6mで比較的小型である。このクラスの容量は約8~50KLとみられる。
所 感
■ 今回の事故は、原因をはじめ状況のよくわからない事例である。タンク群の火災写真があるが、そのときには、すでにタンク外のエリアでかなりの部分で火災が起きている。もともと危険性が高くないとみられる潤滑剤製造工場で、このような大規模な火災に至るということは、軽質油を含む危険性の高い液体を保有していた可能性がある。
■ 消火戦略も積極的戦略・防御的戦略・不介入戦略の3つのうちのいずれを選択したかは分からない。“火災は少なくとも10回以上の爆発を引き起こした”と報じられており、上述と重なるが、危険性のある軽質油を保有しており、消防隊の消防士の身の安全を考慮して、火災初期は不介入戦略をとったのかも知れない。実際、映像の中には、火災中にタンクから爆発性の燃焼が起こっている。火災の終盤は積極的戦略をとっているが、消火資機材は十分だとはいえないように思われる。
備 考
本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。
・Milenio.com, Desalojan a más de 300 personas por incendio en fábrica
de lubricantes en Zuazua, July 13, 2026
・Jornada.com.mx, Nuevo León: realizan evacuación de más de 300
personas por fuerte incendio en fábrica de aceites de General Zuazua, July
13, 2026
・Telediario.mx, Presunta explosión de tanque de aceite provoca fuerte
incendio en fábrica de Zuazua; levanta enorme nube de humo, July
13, 2026
・Diariopresente.mx, INCENDIO EN FÁBRICA DE ACEITES PROVOCA ENORME
COLUMNA DE HUMO EN GENERAL ZUAZUA, NUEVO LEÓN,
July 13, 2026
後 記: 最近感じるのは、インターネットの検索エンジンが進歩したのか、タンク事故の情報が増えたように思います。あるいは、世の中が浮ついていて本当に事故がたくさん起きているのかも知れません。情報の質でいうと、事故を深堀したものが少なくなっています。以前に比べ、映像の情報は多くなっています。ドローンやヘリコプターによって映像が得られれば、“事故があった”という記事で済むのかも知れません。今回の事例もブログに書こうとすると、分からないことが多く、内容に深みのないものになってしまいました。











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