2021年11月16日火曜日

宮城県女川原子力発電所で洗濯廃液タンクから硫化水素漏れ(原因)

  今回は、2021712日(月)、宮城県女川町にある東北電力の女川原子力発電所において、放射性廃棄物処理建屋にある洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)である硫化水素が漏れ出し、協力会社の作業員7人に体調不良者が出る事故があったが、その後、2021115日(金)、東北電力による事故の原因と再発防止策を公表されたので、その内容を紹介する。発災直後のブログは「宮城県女川原子力発電所で洗濯廃液タンクから硫化水素漏れ、7名体調不良」20217月)を参照。

< 発災施設の概要 >

■ 発災があったのは、宮城県牡鹿郡(おしか・ぐん)女川町(おながわ・ちょう)と石巻市にある東北電力の女川原子力発電所である。

■ 事故があったのは、原子力発電所1号機の放射性廃棄物処理建屋にある洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)である。

< 事故の状況および影響 >

事故の発生

■ 2021712日(月)午後230分頃 、1号機の放射性廃棄物処理建屋の地下にある洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)内で硫化水素が漏れ出し、オーバーフローの排水管を通じて2号機の制御建屋内に流れ込んだ。

■ 2号機の制御建屋内の12階にいた協力会社の作業員7人に体調不良者が出た。汚染空気を吸い込んだのは2050代の作業員で、このうち50代の女性1人がめまいや吐き気を訴え、石巻市の病院に救急搬送された。この女性は中毒症状と診断されたが、その後退院した。他の6人は頭痛や不快感を訴え、うち40代の女性1人が経過観察のため、翌13日(火)に新たに入院した。

■ 2号機制御建屋は3階建てで、12階にいた作業員らが体調不良を訴えたが、3階の中央制御室で体調不良者はいなかった。

■ 1号機の放射性廃棄物処理建屋では、事故当時、放射線管理区域内で使った作業服(防護服)などを洗ったときに出る廃液(洗濯廃液と呼ばれる)を溜めるタンクから発生する硫化水素を少なくするため、タンクに酸素(空気)を送り込む攪拌作業を行っていた。しかし、発生した硫化水素がタンクに接続される配管を通じて2号機の制御建屋内に流れ込んだとみられる。硫化水素が流れ込んだ制御建屋内では、50ppmを超える値が観測され、めまいや吐き気といった中毒症状を生じる状況にあった。

■ 東北電力によると、硫化水素は洗濯廃液の処理過程で加える硫酸と、皮脂などを分解するバクテリアが反応して発生する。この硫化水素発生を抑えるため、洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)に空気を注入する作業をしていたという。空気攪拌(かくはん)の作業中に何らかのトラブルが起き、ガスが排水管を通って漏れ出したと推定している。 

■ 715日(木)、女川原子力発電所長は、「関係者や地域の皆さんにご心配をおかけしたことをおわび申し上げる」と陳謝し、「設備維持管理の手法を検証し、改善していく」と述べた。 

被 害

■ 協力会社の作業員7人に硫化水素による体調不良という人的被害が出た。

< 事故の原因 >

■ 硫化水素の発生要因; 洗濯廃液の処理過程で加える硫酸と、酸素のない嫌気性条件で皮脂などを分解するバクテリアが反応して硫化水素が発生する。この硫化水素発生を抑えるため、洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)に定期的に酸素(空気)を注入する作業をしている。

■ 硫化水素の形成要因; この廃液貯留タンクには、廃液から洗剤の成分を取り除く際に出る活性炭が泥状になったスラッジが多量に堆積していた。このスラッジが長期間(約8年間)のあいだに固まったことにより、注入する空気の経路が限定され、硫化水素がスラッジ内に蓄積される状態となっていた。

■ 硫化水素の多量発生要因; 事故当日、従来より高い圧力で空気を送り込む攪拌作業を行っており、廃液貯留タンク内に溜めていた約74㎥のスラッジの中に蓄積していた硫化水素が攪拌によってタンク内に多量に放出した。放出された硫化水素が廃液貯留タンクに接続される配管を通じて2号機の制御建屋内に流れ込み、建屋内にいた人に体調不良の被害が発生した。

< 対 応 >

■ 715日(木)、原子力安全協定に基づき、宮城県などが立ち入り調査をした。立ち入り調査には宮城県、女川町と石巻市に加え、原子力発電所から30km圏内の登米市、東松島市、美里町の担当者が参加した。県の担当など計10人が保守点検記録や操作手順書を調べた後、硫化水素が流出した1号機の放射性廃棄物処理建屋の洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)を視察した。また、2号機の制御建屋への流出経路とみられるタンクをつなぐオーバーフロー排水管などの配管設備を確認した。

■ 立ち入り調査では、発生源とみられる場所や経路を確認したほか、タンクへ空気を送り込む作業が手順通り行われていたか、あるいは設備に異常が無かったかなどを調べた。手順書に基づいて実施されていることは確認した。しかし、これまで硫化水素の漏れ出たことが起こらなかったのに、今回起こった点については原因がつかめなかった。

■ 立ち入り調査に入った宮城県原子力安全対策課の課長は、「有毒ガスによる人的被害という看過できない事象で、発電所の安全性にも影響を及ぼすので、再発防止を徹底するよう強く要望する」と語った。東北電力は事故の原因を調べ、特定した際は速やかに公表するとしている。今後は、労働基準監督署の指導を受けながら、制御建屋に流れ込んだ原因を調べるという。

■ 2021115日(金)、東北電力は労働基準監督署に報告書を提出し、事故の原因と再発防止策を公表した。それによると、硫化水素は作業服の洗濯廃液をためるタンク内で堆積していたスラッジと呼ばれるヘドロに含まれていたものである。事故当時、長期間溜めていて固くなったスラッジを従来より高い圧力の空気で攪拌したところ、スラッジに含まれていた硫化水素が放出され、一部が漏れ出したとみられている。東北電力は今後、定期的にスラッジを取り除き、作業の際には別な系に通じている配管の弁を閉じるなどの対策を講じるとしている。

■ 東北電力は、「過剰な硫化水素が発生し系統外に流出した事象がなく、今回のような事象の発生は予見できなかった」と述べている。

■ 東北電力によると、硫化水素が2号機制御建屋に流出したメカニズムはつぎのとおりである。

1) 洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)に堆積した多量のスラッジが長期間のあいだに固まったことにより、注入する空気の経路が限定され、硫化水素がスラッジ内に蓄積される状態となった。(スラッジは廃液から洗剤の成分を取り除く際に出る活性炭が泥状になった物質)

2) 硫化水素の発生を抑制する目的で時々酸素(空気)を入れているが、定期的(1週間に1回程度)に実施している空気攪拌作業の効果が弱まってきたことから、事故発生の前週に実施した作業では、従来よりも高い供給圧力の空気をタンク内に注入した。このため、スラッジがほぐれ、新たな空気の経路が形成された。

3) 事象発生当日も、従来よりも高い供給圧力で空気攪拌作業を実施したところ、スラッジ内に蓄積していた多量の硫化水素が新たな空気の経路を通じてタンク内に放出された。このとき、通常の排気ラインである換気空調系で硫化水素を排気しきれずに、タンクに接続しているオーバーフロー配管を通じて系統外の2号機制御建屋へ流出した。

■ 事故の要因はつぎのとおりである。

1) 洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)内のスラッジの定期的な排出処理を実施しておらず、長期間にわたりスラッジが多量に堆積した状態となっていた。タンクの容量は76㎥で、当時、スラッジが74㎥溜まっていた。スラッジを最後に排出したのは2013年で、それ以降、約8年間、スラッジ排出を実施していなかった。

2) 当日の空気撹拌作業によって、硫化水素がタンク内に多量に放出し、換気空調系で排気しきれなかった。

3) 2号機制御建屋への流出を防止するための配管の隔離措置を取っていなかった。

4) 空気攪拌作業にあたり、酸欠作業に準じた立入禁止措置や非常時の連絡体制の措置を取っていなかったことに加えて、硫化水素流出時に協力会社作業員と情報の共有化ができておらず、避難誘導が円滑に行われなかった。

■ 再発防止対策はつぎのように講じることとした。

1) 洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)内に堆積するスラッジを定期的(年1回以上)に排出し、堆積量が一定レベルを超えないよう維持する。

2) 空気攪拌作業時には、事前に換気空調系の排気量を増やしておく。

3  空気攪拌作業時には、タンクから2号機制御建屋につながる配管の弁を閉じ、流出経路を隔離する。

4) 空気攪拌作業は酸欠作業に準じた措置(立入禁止措置)を行い、流出経路の隔離措置や漏洩防止を実施する。さらに、緊急・異常事態が発生した際の連絡の流れについて社内に規定し、その内容について所員と協力会社作業員へ周知する。

補 足

■「宮城県」は、日本の東北地方の太平洋側に位置し、人口約228万人の県で、県庁所在地は仙台市である。

「牡鹿郡」(おしか・ぐん)は、宮城県の東部に位置し、太平洋に面した人口約5,600人の郡である。

「女川町」(おながわ・ちょう)は、牡鹿郡にあり、11町の町である。三陸地方南部に位置し、日本有数の漁港である女川漁港があるほか、女川原子力発電所が立地している。

「石巻市」は、宮城県の東部に位置し、人口約138,000人の市で、県内第二の人口を擁する。

■「東北電力」は、宮城県仙台市に本店を置く電力会社で東北地方、新潟県、関東地方などで電力小売事業や発電事業等を行っている。発電所は計230箇所、1,817kWの発電能力を擁している。

■「女川原子力発電所」は、宮城県牡鹿郡女川町と石巻市にまたがる東北電力の原子力発電所である。1984年に1号機が運転開始された。型式は沸騰水型軽水炉で3基建設されたが、1号機は廃炉になっている。2号機(1995年運転開始)・3号機(2002年運転開始)はそれぞれ82.5kWの発電能力を有している。

■「洗濯廃液」は、原子力発電所の放射能汚染管理区域内で装着する作業服(防護服)などの専用洗濯設備から発生する廃液をいう。この洗濯廃液は、原子力発電所から出る放射性廃棄物の中で、液体廃棄物処理として扱われる。洗濯廃液は、廃液タンクに集められ、前処理し、さらに蒸発濃縮し、濃縮水はドラム缶内で固化するのが本来の処理方法である。(図を参照)

 しかし、洗濯廃液は放射能濃度が低いので、懸濁物をろ過後、逆浸透膜処理装置等で処理し、再使用したり、放射能濃度を監視しながら環境(海)に放出してもよいことになっている。

■「硫化水素」が発生する三つの要因は、つぎのとおりである。

 ● 硫化水素のもとである硫黄化合物があること。

 ● 硫酸塩還元菌(バクテリアの一種)が存在すること。

 ● 嫌気性の環境(酸素がまったくない条件)が存在すること。

 一般のビルでも、地下に汚水や雑排水を一時的に貯留する排水槽がある。ビルの地下排水槽はこの三つの条件がそろっている。さらに、排水を長時間、排水槽内に滞留させると高濃度の硫化水素が発生する。排水槽内の排水が静止している状態では、硫化水素は空気中に出ないが、排水をポンプで排出したり、かき混ぜると、硫化水素が一斉に空気中に放出される。そこで、硫化水素を発生させないために、定期的な清掃と点検が肝要となる。

 過去のブログで硫化水素による事故を取り上げたのは、つぎのとおりである。

 ● 20186月、「石川県の製紙工場において溶剤タンクで死者3名」

 ● 20192月、「大阪府のカーペット製造会社でタンク清掃時に転落、2名死亡」

■ 事故のあった「洗濯廃液貯留タンク」(沈降分離槽)は容量が76㎥であることが分かった。この容量から直径約4.6m×高さ約4.6mクラスのタンクである。このタンクに約8年間で74㎥のスラッジが溜まっていたので、年間に9.2㎥(200リットルドラム缶46本に相当)溜まることになり、タンク内での高さは約55cmとなる。

 洗濯廃液貯留タンク(沈降分離槽)に溜まったスラッジは、本来、頻繁に排出し、ドラム缶内で固化させて放射性廃棄物としての処理を行うべきものではなかったのだろうか。原子力発電所の中では傍系の付属設備であるが、洗濯廃液系の各タンクの設計思想は分からない。

所 感 (前 回)

■ 今回の事故は一般にはなじみの無い“洗濯廃液タンク”であるが、硫化水素による事故としてはビルの地下排水槽や下水管で起こる事象と類似の事例だとみられる。通常時から硫化水素が発生しており、硫化水素が発生する三つの要因、すなわち、①硫化水素のもとである硫黄化合物があること、②硫酸塩還元菌(バクテリアの一種)が存在すること、③嫌気性の環境(酸素がまったくない条件)が存在することの条件がそろっていると思われる。この洗濯廃液を長時間、廃液タンク内に滞留させて高濃度の硫化水素が発生したとみられる。

 さらに、かき混ぜると、硫化水素が一斉に空気中に放出されるといわれており、事故時には、廃液タンクに酸素(空気)を送り込む攪拌作業を行っていたことで、発生した硫化水素が廃液タンクに接続される配管を通じて2号機の制御建屋内に流れ込んだと思われる。

 硫化水素発生の観点で考えると、洗濯廃液タンク内の滞留時間の管理、廃液タンクへの酸素(空気)を送り込む攪拌作業などにおいて運転手順書が不適切だったと思われる。今まで硫化水素が漏れ出たことは起こらなかったのはたまたまそうであって、リスクは常に潜在していたと思う。

■ 今回の事故と直接関係はないが、放射性廃棄物の処理についても疑問がある。事故の状況では語られていないが、本来、洗濯廃液は蒸発濃縮したあと、ドラム缶内で固化して放射性廃棄物の処理を行うのが筋である。しかし、洗濯廃液は、最終的に、放射能濃度を監視しながら環境(海)に放出していると思われる。高度成長の時代は一般企業でも環境汚染物質を希釈して薄めれば良いと考え方があったが、公害が激しくなり、総量規制などが始まり、今は希釈する考え方はない。原子力分野では、いまも放射線廃棄物は希釈して薄めれば良いという時代に合わない考え方が続いている。洗濯廃液の持っている放射能は建設から30年以上海へ放出され続け、その総量はどのくらいの量になっているのだろうか。

所 感 (今 回)

■ 事故の原因調査内容を見て、洗濯廃液貯留タンクには3種類、すなわち、凝集沈殿槽、ドレンタンク、沈降分離槽の3種があることが分かった。洗濯廃液処理プロセスについて言及されていないので、それぞれのタンクの役割が明確でないが、事故があった沈降分離槽はまさしく硫化水素発生装置のようなタンクである。前回の所感で述べたように硫化水素が発生する三つの要因、すなわち、硫化水素のもとである硫黄化合物があること、硫酸塩還元菌(バクテリアの一種)が存在すること、嫌気性の環境(酸素がまったくない条件)が存在することの条件がそろっており、さらにスラッジを長期間(約8年間)堆積させたままにしている。この状態で空気攪拌でスラッジをかき混ぜて、一斉に硫化水素を放出させている。硫化水素の発生を抑制する目的で空気を入れているが、抑制に寄与している酸素は20%で、残りの窒素など80%はかき混ぜで一斉に硫化水素を放出させているようなものである。(前回、「洗濯廃液を長時間、廃液タンク内に滞留させて高濃度の硫化水素が発生したとみられる」という点は違っていたが、もっと悪い環境を形成していた)

■ 前回、「硫化水素発生の観点で考えると、洗濯廃液タンク内の滞留時間の管理、廃液タンクへの酸素(空気)を送り込む攪拌作業などにおいて運転手順書が不適切だったと思われる」のは、洗濯廃液タンクの目的や役割を違ってとらえていたので、ズレた指摘だった。

 しかし、「過剰な硫化水素が発生し系統外に流出した事象がなく、今回のような事象の発生は予見できなかった」と東北電力は述べているが、上記のように事故のあった沈降分離槽は硫化水素発生装置のようなタンクで、これまで硫化水素の系統外への流出が起こらなかったのはたまたまそうであって、リスクは常に潜在していた。


備 考

 本情報はつぎのインターネット情報に基づいてまとめたものである。

  Yews.yahoo.co.jp,硫化水素漏れ7人体調不良、宮城 女川原発の廃液タンク,  July  13,  2021

    Khb-tv.co.j p,  宮城・女川原発 硫化水素漏出の理由は特定できず,  July  15,  2021

    Tohoku-epco.co.jp,  女川原子力発電所2号機の制御建屋内における体調不良者の発生について,  July  13,  2021

    Tokyo-np.co.jp,排水管から硫化水素漏れか 女川原発の制御建屋内で作業員7人が体調不良,  July  13,  2021

    Nhk.or.jp,排女川原発で作業員7人搬送 原因は硫化水素か,  July  13,  2021

    News.goo.ne.jp,女川原発の作業員7人、硫化水素吸い込み搬送,  July  13,  2021

    Kahoku.news,  硫化水素流出のタンク調査 宮城県と立地市町、女川原発立ち入り,  July  16,  2021

    Nordot.app,女川原発に立ち入り調査 作業員が硫化水素を吸い込んだ事故を受け,  July  15,  2021

    News.goo.ne.jp, 「予見できなかった」作業員7人が硫化水素を吸った事故で東北電力が原因と再発防止策公表<宮城>,  November  05,  2021

    Nhk.or.jp, 女川原発の硫化水素流出 東北電力が原因公表,  November  05,  2021

    News.yahoo.co.jp,女川原発 2度目の立ち入り調査へ 硫化水素で7人体調不良,  November  09,  2021

    Kahoku.news, 女川原発・硫化水素事故 タンク内の堆積物が原因 東北電、再発防止策,  November  06,  2021

    Tohoku-epco.co.jp, 女川原子力発電所2号機制御建屋内への硫化水素の流出に係る原因と対策について,  November  05,  2021


後 記: 事故から4か月近くが過ぎ、続報は出ないので、事故原因はうやむやになってしまうのではないかと思っていました。原因調査結果を読むと、前回の第一報で思っていた洗濯廃液タンクの理解(発表では「洗濯廃液を貯留するタンク」となっていました)が違っていました。正確には沈降分離槽で、スラッジを沈降させて分離するタンクでした。しかし、一般的なプロセス装置の沈降分離槽と異なり、分離したスラッジをタンク一杯に溜めるようになっています。話を簡単にするためか、今回も洗濯廃液の処理方法は公表されていないので、処理フローに関する問題の有無は分からないようになっています。原因調査結果が公表されたのは良かったのですが、疑問が残る釈然としない発表内容でした。一方、メディアの取材によって沈降分離槽の大きさ、溜まったスラッジの量、前回スラッジを排出した年などが明らかになっており、これは記者の功績ですね。(このような基本的なデータを原因調査報告書で記載しないのはなぜでしょう)

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